黴に覆いつくされていく世界で私たちに何ができるのか

読みながら何度も「すごい…」と言葉を失ってしまいました。
世界各国の人が出てくる群像劇ですが、あの点がこの点とつながり、光の線となって未来へつながっていく、その様を見ながらなんだか泣けました。

生活を侵食していく黴、パンデミックでパニックになる世界、その中で懸命に自分たちの社会を取り戻すために奮闘する人々――。でも、黴が決して悪者ではなく、何かを人間に気づかせるため、という描き方もとてもいいなと思いました。

如月さんは本当にすごい書き手です。
これからも作品、心より楽しみにしています。

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