この作品を含め、かつた様のいくつか作品を拝読して感じたことなんですが、
①意表を突く設定で読者の心をわし掴みにするオープニング
②痛快、愉快なエピソードで読者を引き込み、
③中盤で"不安"がでてきて、それが徐々に"不穏"に替わり、
④終盤で訪れる絶対的な"理不尽"
⑤そして"救済"のエンディング
①~⑤の流れのクオリティーがとても高いと感じます。
普通は「救済>理不尽」=ハッピーエンドになるところが、かつた様の場合「理不尽>救済」という不等式になることが多いと感じます。それゆえ読後感はとても切ないです。
でも少ないとはいえ「救済」はあります。その少ないゆえに崇高できらきら輝く「救済」を味わう。そんなお話だと思います。
なんか分かりずらいですよね、すいません。とにかくお薦めです!