第24話
そうなると家族にも迷惑がかかるし、村を追われる可能性もある。
最悪、殺される可能性もあるだろう。
保守的な村長だとは思っていたが、村のためではなく自分のために保守的だったのかよと内心毒づきながらこれからの事も考えていかないといけない。
頭に手を当てながら考える。
今の最善のシナリオは、ウラヌス十字軍に村を攻めてきてもらう事だ。
そして国同士の取り決めがどうなってるか分からない以上、防衛に徹してイルスーカ侯爵軍を待つのがベストだろう。
問題は、アライ村長がきちんと報告に行ってくれるかどうか。
自分のための保守的だとすると、村から逃げた時点で貴族に報告にいくとは思えないんだが……実際のところはどうなるか分からないな。
報告をしてくれる可能性は低いと思うが多少期待しておこう。
だが、さすがに王国に領主として認められた貴族から逃げようなどとは思わないだろう。
報告はきちんとしてくれると思うと期待しよう。
まあ攻めてきてくれたという大前提が無いと話は始まらないけど。
それともしウラヌス十字軍が素手で攻めてきた場合だが、その場合、敵の数は散ったとはいえかなりの襲撃数が予想される。
まず1000人規模で襲ってくるだろう。
そうすると分散している村民は危険な状態に置かれることになり犠牲者がかならず出る。
そうすると、村長代行を任された俺のせいになる可能性が高い。
たしか代官を兼任しているという事は、領主の資産敷いては国王の運営管理している立場になるわけだから、もし村人や村に被害があった場合には、国王や領主の財産を損なったという罪で死刑になる可能性がある。
そうなると、犠牲を出さずに食い止めるしかないよな……。
どのくらいの期間食い止めて居れば侯爵の軍が到着するか分からない。
というか数千の軍勢を相手に一侯爵の軍で対抗できるのだろうか?
素手でも棒切れを持てばそれなりの数で押しやられてしまうのではないのだろうか?
それに俺が住んでる村は、アルネ王国の最北に位置していて回りには森ばかりしかない。
防衛する価値があるのか?と言われればどうなのだろう?と考えてしまう。
下手をすると切り捨てられる可能性も無くは無い。
その場合には森に火を放たれるか……。
「希望的観測が見えない……」
ため息をついてしまう。
俺の使う魔法は、知識の中にある地球の物理学に応用した魔法になっている事から地球の最大の物理破壊兵器。
核爆発で全てを消すか?と思ってしまうが、そんな魔法を使ったら森が汚染されて住めなくなる。
そんな魔法を使うのは、最後の最後にしたい。
「とりあえず現状の確認が必要だな……」
俺は《探索》魔法を発動させる。
魔法が周囲を森の中を調べていく。
すると赤い光点が50近く、近づいてくるのが分かる。
赤い光点という事は、十字軍か獣か魔物という事になるが、数十もの光点が森から近づいてくる可能性があるのは、十字軍しか考えられない。
おそらくあと10分もあれば到達する。
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