第24話 首都攻防戦⑥
針のむしろとはこういった状況なんだろうか……。アルフレッドは言葉の意味を噛みしめていた。
「時間がない、さっさとしてもらおうか」
相変わらず辛辣な言葉を発するキサラギ大尉だが、いつもと違う重みがあった。それは、医務室から一瞬で司令室に辿り着いたアルフレッドを見る隊員達の視線がそれを物語っていた。
『早くこの状況を何とかしてくれ!』
『全く言うことを聞かない玄武を説得できるのはお前なんだろ!』と脅迫に近い視線だった。
(まあ、こうなるでしょうとは思っていましたが……)
アルフレッドは管制モニターに向かって話しだした。
「玄武さん? ご機嫌はどうですか?」
全員が固唾を飲んで玄武の反応を待つ。すると、真っ黒だった管制モニターに音声波形が表示された。
「アルフレッドさん!! 助けにきてくれましたんかー!!」
さっきの喚き声がウソのように、嬉しそうな玄武の声が響き渡った。隊員達は色めきだったが、すぐに何事もなかったかのように沈黙し始めた。違和感を感じたアルフレッドだが、キサラギ大尉の眼が光っていたことで理由が分かった。
「機嫌が良さそうで何よりです。ところで——」
「アルフレッドさん! 早くワイをここから連れ出してくんさい!!」
アルフレッドの言葉を遮る玄武。——思えば初めて会った時からこうだった——アルフレッドは嘆息した。
アルフレッドが玄武の存在に気づいたのは、地下要塞に辿り着いた時だった。低周波の電磁波が地下要塞の奥深い場所から出ていて、その波長がアルフレッドと良く似ていたのだ。
興味を抱いた彼は地下要塞のシステムに侵入し、電磁波の出処を探ってみると玄武に辿り着くことができたのだ。
出会った時はかなり警戒され、なかなか打ち解ける事ができなかったのだが、互いにナガト博士に製作されたAIだと分かってからは、あっという間に打ち解けた。しかし——。
「まっ、待ってください! 私の話を——」
「アルフレッドさん! 今までどこに行ってましたんか!? ずーっと待っとったんじゃよ!!」
玄武は人見知りが激しいのだが、ひとたび相手が味方だと分かると嘘のように喋りまくるのだ。そればかりかアルフレッドの話を遮り、言いたいことばかりを言い始めてしまう。それでも控えめだった玄武の心の中にアルフレッドに対する執着心が生まれ、常に話しかけられる状態になってしまった。そのせいで多くのリソースを玄武に奪われてしまい、イブキへのサポートが疎かになる場面が多々出てしまった。これがなければ黒い巨人に敗北する事はなかったのに——とアルフレッドは悔やんでいた。
アルフレッドが歯切れの悪いやり取りをしていると、隊員達の視線がより一層厳しくなっていった。また玄武のペースに嵌められていることに気づいたアルフレッドは気を取り直して話しかけた。
「玄武さん! お待たせしてゴメンナサイ! ちゃんと連れ出す準備をしてたんですよ!」
「本当でおますか!? 嬉しいですわ!!」
アルフレッドは仕方なく玄武が興味を抱く話題から始めることにした。キサラギ大尉からの熱い? 視線を浴びながらも彼は話を進めていく。
「本当ですよ! 大変だったのですから」
アルフレッドはこの間、玄武を説得するプランを立て、最適な答えを導き出していた。それは一刻も早く玄武を動かすためのプランだ。なぜならば、黒い巨人がもう陸地に近づきつつあったからだ。
「ありがとーでござーます、アルフレッドさん! じゃあ早速じゃが、ワイをここから出してくんさい!」
「その前に玄武さんにお願いしたい事があります」
「えっ!?」
思いもよらなかったのか、玄武の声が上ずった。
「そそそ、それは、どどど、どういう事でおますか!?」
明らかに動揺の色を隠せない玄武。恐れからくる動揺なのか、それとも怒りからくるのかは判別できない。レイ達は固唾を飲んで見守っている。
「ここから出るためには、私に協力してもらわないといけないんです」
「きょっ、協力……? どっ、どんな協力でおますか?」
警戒心丸出しの玄武ではあるが、話を聞く姿勢はあるようだ。アルフレッドは単刀直入に話した。
「私と一緒にあの黒い巨人を倒して欲しいんです!」
「えーーー!!」
管制モニターに映し出された音声波形が上下に激しく動き、隊員達が思わず耳を塞ぐぐらいの音声が響き渡った。
「そっ、そんなのイヤじゃ!! 怖いのはイヤじゃ!!」
「大丈夫です! 『私と一緒に』と言ったでしょ。私が指示を出しますし、玄武さんが良ければあなたのシステムとリンク接続して私が操作しますよ!!」
「う、う~ん……」
悩み出す玄武。それに比例してキサラギ大尉の目線が更にきつくなった。だが、何も言ってこないということはまだ許容範囲なのだろう。レイは相変わらず冷静な表情で様子を見ているが……。
「それに黒い巨人を倒せば、この要塞から出してくれると軍の皆さんが言ってくれてますよ」
「おい!」
流石に我慢できなかったキサラギ大尉が即座に突っ込みを入れてきた。アルフレッドはすかさず玄武に聞こえないような小さな声でキサラギ大尉に話しかけた。
(大丈夫です。私に任せてください)
キサラギ大尉は何かを言いかけたが、レイの「任せておけ」との言葉に従うしかなかった。
まだ悩んでいる玄武に対して畳み掛けるようにアルフレッドは話しを続けた。
「玄武さん! 外の世界を見てみたいって言ってたでしょう? 今がそのチャンスです!」
出会った時から二人は色々なことを話していた。この要塞から出て、外を見てみたいと玄武は話していた。彼の願いを利用することになってしまったがアルフレッドとしては、その願いを叶えてあげたいと思っていた。
「……ほんとにワイと一緒に戦ってくれるんですかい?」
「もちろんです! 一緒に戦いましょう!!」
暫しの沈黙……。またダメだったのか? と思い始めた次の瞬間!
「うわぁ!!」
司令室の計器類が一斉に動きだし、管制モニターに映る音声波形が画面一杯に広がった。
「ワッハッハッハー!! ワイは嬉しい!! 嬉しいぞ!!」
玄武の高らかな笑い声が司令室に響き渡った。隊員達は大慌てで計器をチェックし始めた。
「シンクロ率百パーセントだと!?」
すべての隊員達がホログラムモニターを見てざわめいている。
「すごい数値だぞ! これはどう処理したらいい!?」
「おい、これを見てくれ! こんなの初めてだ!!」
隊員達は対応できず、口々に狼狽し始めた。
無理のない話だ。今まで協力的ではなかった玄武とのシステムが完全にリンクし、未知の領域へ突然放り込まれたようなものだ。
「何をしている!! 落ち着くんだ!! 状況を整理し速やかに共有しろ!!」
キサラギ大尉は激を飛ばすが混乱は収まらない。
「ふん! 今までの訓練が活かされてないようだな? キサラギ大尉……」
レイの指摘にキサラギ大尉は苦虫を噛むような顔で隊員達を見ていた。
「落ち着いてください! 私の話しを聞いてください!」
司令室に響いた音声はアルフレッドだった。スピーカーを介しての音声だったので、それに気づいた隊員達はようやく大人しくなった。
「玄武さんとのリンク接続が可能になりました。ただし、私を経由しての接続です。」
周囲の者達はアルフレッドが何を言っているのか最初は分からない様子だったが、次第にその意味が分かってきた。
「ふん! この要塞は今、お前の支配下にあるということか」
「この方法でしか玄武さんの協力を得ることが出来ませんでした。本来なら要塞のシステムと玄武さんがリンク接続するようですが、それは拒否されてしまったので……」
玄武には要塞のシステムと接続して欲しかった。誘導をしてはみたが断固拒否され、玄武からの接続要求に応えざるを得なかった。
「ですので、しばらく私に預けてもらえますか? アカツキ大佐?」
アルフレッドのこの一言は静かな脅迫に聞こえた。隊員達はレイの言葉を待つしかなく、金縛りにあったように動ける者は一人もいなかった。意外なことにキサラギ大尉も沈黙していたのがアルフレッドにとってはかなりの違和感だが……。
「……ふん! 貴様に任せると言ったのは私だからな」
「……ありがとうございます」
「では、貴様に玄武の指揮権を与える。奇妙な巡り合わせではあるが共闘作戦といかないか?」
「……その前に一つお聞きしておきたいことがあります」
レイの提案に対するアルフレッドの答えに一堂が注目する。
「……ふん! いいだろう。言ってみろ」
レイは普段通り、仁王立ちでアルフレッドを見下ろしている。
「行きがかり上このような事態になってしまいましたが、イブキ様と私はアカツキ大佐から捜索依頼の案件を受けてこの場にいます」
元々はスミス・ウェールズの捜索依頼の仕事だったはずが、どういう訳か黒い炎を纏った巨人の討伐に巻き込まれる事態になるなど、さすがのアルフレッドでも予測出来なかったことだ。捜索とは別にナガト博士の娘であるイブキと接触したかったという目的もレイにはあったようだが……。
「そして先ほど仰った共闘作戦とは、黒い巨人を討伐する作戦ということでお間違いないですか?」
アルフレッドの物言いに少し怪訝な表情を見せるレイだが冷静な言葉で返答した。
「そのとおりだが何か問題でも?」
レイの返答に対してアルフレッドの二眼から光が照射されると、映像が映し出された。
「これは大佐とギルドが交わした『ウェールズ氏捜索依頼の契約書』です。規約の第十六条に書かれてるのですが『業務遂行中に甲より依頼の変更が生じた場合、乙は本件の業務を即時破棄し、新たに契約を交わすものとする』となっています」
「ふん! その規約はちゃんと確認してある。じゃあ何か? これは依頼変更になるということか?」
そんな悠長なことを言っている場合じゃないのに何を考えてるんだ? とアルフレッドに対する疑念の空気が漂ってきた。
「そのとおりです。そして次の第十七条には『再契約に際して緊急を要する時は、乙は甲に新契約書を提示し、甲より了解を得れば契約を結べるものとする』となっています」
レイはそれも分かっているのだろう。アルフレッドを見下ろしながら静かに聞いている。アルフレッドの二眼で映し出されていた映像が切り替わると、新たな契約書が提示された。
「これが私の提示する新しい契約書です。基本的な規約は前回と変わりありませんが、報酬の部分だけを変更致しました。ご確認をよろしくお願い致します」
レイの目の前の空間にホログラムモニターが展開された。彼女はモニターに表示された電子契約書の内容を確認していくと、報酬項目の箇所で目が止まった。
「貴様……これはどういうことだ?」
「見てのとおりです。黒い巨人の討伐が完了したならば……私とイブキ様の身柄は自由にしてください」
隊員達は言葉の意味が理解できないらしく、お互いの顔を見合わせている。キサラギ大尉は苛立ちの表情を見せ、レイに至っては薄らと笑みを浮かべている。
「ナガト夫妻とイブキ様は親子ではありますが、かけられている疑惑とは無関係です。それに……」
アルフレッドはレイの前へ一歩近づいた。
「私の中に隠されていたファイルのメッセージが疑惑を晴らす唯一の証拠だと思います。ナガト夫妻は決して軍事転用に加担などしていません!!」
突如、発現し始めた異能力カルマ。それを利用し、世界に混乱を起こそうとしている勢力が存在していること——そのことを知らせてくれたのはナガト夫妻だ。
「これは大佐にも向けられたメッセージですよね? そうは思いませんか?」
アルフレッドの問いに、レイはしばらく黙っていた。キサラギ大尉と隊員達もただ黙っているしかなかった。やがてレイはアルフレッドを睨みつけながら話した。
「ふん! いいだろう。その条件をのんでやろうじゃないか。ただし……」
「ただし?」
先ほどのレイと同じく、アルフレッドの目の前の空間にホログラムモニターが展開された。
「この作戦が終わってからでいい。この映像に関する情報を集めてこい」
「——こっ! これは!!」
アルフレッドの二眼が突然点滅しはじめた。その点滅速度は早く、あきらかに動揺しているのが目に見えた。
「……あなたは一体どこまで知っているのですか?」
「私のカルマなら大抵のことは分かるが、あくまで表面的な部分だけだ」
レイのカルマ『従属』で得た情報のようだが、アルフレッドが驚くほどの内容のようだ。アルフレッド自身もネットワークを駆使して様々な情報を入手可能だが、レイの収集能力も高い精度のようだ。
「……分かりました。私もその条件をのみましょう」
「ふん」
お互いの目の前の空間にホログラムモニターが展開され、契約書が表示されると両者はサインをした。
「ふん! ようやく作戦が開始できるか。よけいな手間をかけさせやがって……」
レイは悪態をつきながら司令席に座り込んだ。
「あとで揉めないための措置です。ご理解ください」
管制モニターに目を向けると、黒い巨人があと少しで上陸できるところまで歩みを進めていた。先ほどまでは海面で膝の部分が見えなかったが、今は足首の辺りまで見えていた。
「これは急がないといけませんね。——玄武さん、準備はOKですね?」
玄武の意思をもう一度確かめておきたかったアルフレッドは問いかけた。
「うぅぅ、本当はイヤなんじゃがアルフレッドさんがここまで面倒みてくれたんじゃ、ワシはやるぞ!」
声色は弱いが、やる気は十分に伝わった。
レイは立ち上がり、マイクに向かって隊員達に告げた。
「玄武との共闘作戦がようやく開始できるようになった。本来とは違う体制とはなったが、戦とは想定外のことが起こった時、どう対処できたかによって勝利か敗北かが決まる」
隊員達は真剣な眼差しでレイの一言一句を傾聴している。
「今、ナユタ国に危機が迫っている。それは見ての通りだが、このまま見過ごす訳にいかないのは当然のことだ……分かるな?」
隊員達は本来の使命を噛み締めていた。ナユタ国を……ひいては国民を護るのが自分達の使命であることを……。そして、その使命を全うするためには手段を問わないことも……。
「どんな形であってもナユタ国を護れば我らの勝利である!! いいか!! 侵略者に一歩も我が国の土を踏ませてはならんぞ!!」
「おおぉぉぉーー!!」
レイの号令は隊員達の士気を一気に高めた。この時のレイの眼は紅く輝いてはいなかった。それはカルマの能力ではなく、彼女の持つ本来の能力だということを証明していた。
先ほどまで隊員達は混乱していたのに、レイの号令で全員の心が一つになっていることにアルフレッドは疑問に思っていた。人間の心の変化の激しさは今に始まったことではないが、なぜこうも簡単に変わってしまうのだろうかと……。
「現時刻
「はっ!!」
作戦開始のサイレンが鳴り響くと要塞内の全隊員がそれぞれの配置に着いていった。士気が高まっている者はいるが、大半は緊張感で落ち着かない者達ばかりだった。唯でさえ玄武との共戦は初めてだというのに、夢から出てきたような黒炎の巨人と戦うことに不安と恐怖が入り混じるのは当然だろう。しかし彼らはその気持ちを押し殺し、自らを鼓舞しながら職務を全うしようとしていた。
「全速前進!!」
レイの号令とともに、第17連隊は未曾有の戦場へと向かった。
◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇
突如出現した巨人の襲来により、首都ラクシャは大きな被害を受けていた。近代化された街並みは破壊され、所々で火災も発生している。軍や警察、消防等が事態の収集にあたっているが、思いのほか住民達の被害は最小限に抑えられていた。それは首都に配属されている軍の隊員達による迅速な避難行動のおかげだった。おそらくレイのカルマ『従属』によって受けた恩恵のせいだろう。彼らは超人的な身体能力を得て、レイが出した指示どおりに首都防衛のために巡回していた。その中を二人の男が堂々と歩いていた。
「ンドゥクちゃんのカルマって、ほんとにすごいよね! 普通に歩いてるのに、なぜみんな気付かないの?」
サングラスに髭面の男、ギルドの社長がニコニコと微笑みながら、ンドゥクに問いかけた。
「……簡単なことです。我々の姿を見えないようにしているだけです」
全身白のスーツを身に纏う褐色肌の男、ンドゥクが面倒くさそうに答えた。
彼らは荒廃した街を横目に目的の場所へ向かっていた。途中、瓦礫の下に人が埋まっているのをンドゥクが見つけると、カルマを発動させて瓦礫を除くと、埋まっている人を助け出した。
「……ンドゥクちゃん。なんでそんなことするの? ほっといても死ぬでしょ?」
「——私は殺しをするが、助けることもするんです。なにか?」
ンドゥクの両眼が青く輝きだした。
「待った! 待った! 余計なこと言っちゃったね。ごめん、ごめん!」
めずらしく社長は両手を振って焦った表情を見せた。どうやら、ンドゥクの心の何かに少し触れてしまったようだ。
ンドゥクはカルマを発動すると、目の前の空間に救急道具を出現させた。そして、その道具を使って助け出した人を介抱し始めた。
「ンドゥクちゃんって、もしかして医者なの?」
扇子を扇ぎだした社長は覗き込むように見ている。
「……医者じゃないですよ。少しだけ知っているだけです」
手際良く処置をし、しばらく脈を計るとンドゥクは立ち上がった。
「所々骨折はしているが、内臓は損傷していないようです。これなら助かるでしょう」
「ふ~ん」
社長は全く興味がない様子だ。むしろ、ようやく本来の目的に戻れて嬉しそうだ。
「では、行きましょうか」
「うん。こっちだよ」
社長は再び先導を始めた。そして、歩きながらあらためて——このンドゥクという男のカルマは一体なんなんだ? ——と思うのだった。
——しばらく歩くと2人は目的の場所に辿り着いた。
「あそこにあるんですか?」
「そうだよ。数多の諜報員が辿り着けなかった
2人の目の前には、高くそびえ立つ白亜の塔を中心とした建造物が建っていた。社長は扇いでいた扇子を閉じて、その建造物を扇子で指した。
「ナユタ国軍参謀本部。——軍の本拠地だよ」
参謀本部の前に立つ2人の眼は怪しく輝いていた。
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