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その日は起きてからやけに頭痛が酷く、仕事が休みでもあった為に、私は病院に行った。
嫌な予感とかは全く無かった。
だが、簡単な診察なはずが、脳内と体内をこねくり回された検査へと変わった。
MRI検査辺りから一抹の不安と予想の覚悟はした。
全ての検査結果、私は後3年程の命だと知った。
予想以上の絶望や哀しみは不思議と無かった。
寂しさや不安も不思議な程感じなかった。
死を素直に受け入れられた。
死を受け入れたからと言って、早く死にたい。とかそんな投げやりな気持ちではなく、ただ単に、私は死ぬんだな。と思った。
病名は[多発性骨髄腫]
血液癌の一種らしい。
骨が溶けて、骨のカルシウムが体内に取り込まれて更に悪くなる難病。
あと3年の命…私はそれだけをずっと考えていた。
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