勘違いを貫いている
- ★ Good!
色々と微笑ましいシーン、感動するシーン、素直に笑えるシーンが結構多いですよ。 コメディーとしては良作です。完結しているのもプラスな点。
以下でお気を病まないようにお願いしながらも、指摘です。
なんかこう、大半はぶれることなく勘違い状況の維持を貫いていて、「はよバラさんか、楽になるだろうに」や「あいつ等受け入れてくれそうだというに、可哀そうで勿体ない」と思ったことが多い。
良くも悪くも、主人公がする異世界への考え方は全てをゲームで読みたかったシナリオに沿っているかどうかで評価するもので、聖女演技(自称)以外で目の前の出来事と人の苦難を正視する気がなく、大体架空のシナリオをなぞりたいだけの、感性と思いやりの程で言えばよくある異世界転生する自分勝手な青年ぐらいの主人公だと分かって、俺的にはちょっと好感が持ちづらかったですね。特に序盤の内には。勿論働いた善事が本物だったので、嫌いにはならなかったのですがね。
とはいえ、これはそういう作品なので、おそらく作者の希望通りの出来になっていて、俺の方が真に受けすぎて勘違いジャンルが腑に落ちないだけだと思いますので、勘違いものの誇るギャップのギャグが醍醐味な方には素直にお勧めできます!