鍵盤を弾く指先が浮かんだ。こめかみを伝う汗が見えた。激しくなる呼吸を感じた。『147秒以上音を聞き続けると脳が自壊する』世界で、彼らが挑む147秒の共奏。世界一美しい終焉。旋律が脳に直接流れ込み、浸してゆく感覚がありました。一度目は言葉に導かれるまま、するすると。二度目は言葉を丁寧に拾うように、じっくりと。何度でも味わいたくて、幾度でも読み返す……そんな物語でした。
まず、我々が普段耳にしている”音”が無いというクリアーな世界観に没頭して頂きたい。そして、何故そのような世界であるのか、彼女が何者なのか。静かな世界の一角で、きっと美しい音色が貴方にも聞こえるは…続きを読む
急がずに。展開は加速していくけれど、歩くような早さで。ゆっくりと読んで、楽しんでください
SFとしても、人間ドラマとしても、あるいはファンタジーとしても、すごく綺麗に完成された物語でした。特長を書くとすれば、まず世界観が魅力的です。音をしばらく聴き続けると死んでしまう、人間たちの謎…続きを読む
個人的に静かな部屋で読むことをお勧めします。作中の人々のように耳栓をするのもいいかもしれません。とにかく、静かな状態で読んで欲しいのです。そんな状態で話を読み進めると、音が聴こえてくるはずです…続きを読む
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