おねだり三昧 其の一


「三つ目は何処へ?」と真白さん。


 美子さんが、

「宇賀ビルよ、宇賀さんや稲田さんも便利でしょう?」


「宇賀ビルからムスタンへも、この小部屋を経由していけるでしょう」

「この後三つ、聖女女学校が出来るのでしょう?その分も作っておいたわ」


「もし足らなくなったら、宇賀ビル経由のものをつくってあげます」

「まぁクリームヒルトならつくれるでしょう」


 さらに多目的文化センターですので、これも地下をつくり、ここに舞踊の練習場、茶室、生け花など和風文化関係の部屋つくりました。


 地上階の三分の一は吹き抜けとなっており、講堂兼用の階段教室、小劇場のようになっており、かなりの映像装置があります。

 映画なんか上映できますよ。


 またフィルムライブラリーが図書館にあり、それを映し出すことが出来ます。


 残りの三分の二は二階建になっており、小さいながら教師さん達の研究室が並んでいます。

 ただ数が足りません、体育関係の研究室は、体育館につくることになりました。


 教師の一人が、

「体育館の設備はいいのですが、武道場の新設を……」

 研究室の増設も関係して、体育館にも地下が出来、研究室五室と、武道場が新設されました。


 次は寄宿舎です。

 茜さんが五階の改修を済ませています。

 

 夕食は学生さんがチームで、持ち回りでつくることになりました。

 ただし土日は各自でつくることになっています。

 その為、寄宿舎の食堂は、かなり使い勝手の良いようになっています。


 寄宿舎のお風呂は、美子さんが地下一千五百メートルほど下に見つけた、塩化物温泉が湧きあがっています。

 これかけ流しです。


 掃除は学生さんがすることになっています。

 美子さんの厳命で、校内の掃除は全て学生さんがすることになりました。

 その為に、土曜日の午前は清掃の時間です。


 美子さんが、

「一応給料を支払うのですからね、当然でしょう、夕食も共同でつくらせなさい、足りない時間は夜学としなさい!」


 舎監の静香さんが、

「でも夜学とする以上、寄宿舎でとなりますが、集会室がありませんが?」


 そこで寄宿舎に地下をつくり、集会室をつくることになりました。

 さらに物品配給所をつくることになり、なんと地下二階に倉庫がつくられました。

 当然ですが、荷物用のダムウェターも完備しています。

 蓬莱ステーションで製造される物品も直接送られてきます。


「少し疲れたわ、姉さん、出番ですよ」


「で、私は何をするの?」と茜さん。


 体育担当の教員の一人が、

「できましたらテニスコートが……」


 茜さんが、

「さすがに地下では無理ね、どこかに土地はないかしら……」


 真白さんが、

「クラブの部室の前に約三十メートル四方の土地が有りますが、いまは芝生となっています」


 調べてみますと、縦は三十一メートル、横は二十八メートルありましたので、テニスコート二面つくった茜さんです、勿論照明も付いています。

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