第3話 『此れは完全に逃げ道無くなったな!!』
恋人繋ぎのまま生徒会室を出て・・・
俺はある物を握っている事に気がついた!!
そう
『クリスの純白の少し濡れた・・ショーツ』
薄々は解るが・・
何で俺がこのショーツを持っているのかだ!!
俺は思わずそれを見て
「クリス・・コレ・・」
とクリスに思わず見せてしまってた俺
クリスは一瞬で真っ白な頬を真っ赤に染めて
「バカ!!思い出しちゃったじゃない!!貴方が欲しいって脱がしたんじゃない。それに私の初めて奪っちゃったし・・・
貴方が欲しいって言ったんだから・・大切にしてね」
と言った瞬間俺の胸に顔を埋めてきてしまう
『うをぉ~~俺が脱がしただとぉ~~何してんだ~もう一人の俺~~』
此処で否定したら折角うまく行きそうなクリスとの関係が壊れてしまうかもしれない・・
『此処で不定したら無責任最低男確定確実俺の人生は此処で詰んでしまうかもしれない!!』
そう思い
「う・・うん、大好きなクリスの下着欲しかったんだ。ありがとう」
と答えた後、何か言われる前にポケットに仕舞う
その言葉に
「だ・・大好きな・・ってあうぅ~~」
と湯気でも出るんじゃないかというくらい真っ赤になってるクリス
俺も俺で正直クリス以上に未だに混乱している・・・
今年の4月に清光学園に入ってきてクリスとはそんなに親しい間柄じゃなかったハズ!!
10月前文化が始まるという事で一週間前に1年A組のホームルームで突然に文化祭実行委員の選出があって
「国生くんが良いと思いま~~す」
と突然指名されてしまった俺・・
俺を指名したのは・・
誰でもない俺の横に居る
『クリスティーナ・クラーク』
本人だ!!
そしてクリスも女子枠で文化祭実行委員に自ら志願
あれから急速にクリスとの間は接近したのは事実
『まさか?な~』
偶然・・・だよな?
偶然そう・・なっただけ?・・そう俺は思っていたのだが・・
うっかりうたた寝して起きたら
「わ・・わたしの・・・私の初めてを奪った責任とってね」
と最後通告言い渡されて結婚確定なんて信じられる訳ない!!
でも・・
『俺には記憶にないんだ』
なんて最低男の言い訳なんて出来るはずもない!!
俺の胸に顔を埋めて恥ずかしがってるクリスに
「これからよろしくな」
と言いながらクリスの頭を撫でてやる。
そんなクリスは恥ずかしいのかギュっとおれの体に抱きついてきた。
『うをぉ~』
そんな反応されるとめっちゃキュンキュンしてしまうじゃないか
『夢・・じゃないよな?』
余にも急激な変化に思わず不安になってしまう
俺はそんなクリスの背中を
『トン』
『トンッ』
っと叩きながら
「皆に見られる前にそろそろ離れよっか?まだ皆に・・その・・付き合ってるとか知
られると恥ずかしいから・・暫くは学校じゃ今まで通りにしないか?」
と言うと
「そ・・そうね・・寂しいけど・・そうする」
と一瞬悲しそうな顔をするけれど、直ぐに
「誰も見ていなければくっついても良いよね」
と妥協案を提示
「あ~誰も見ていなければな・・」
と俺も肯定
結局誰も居ない薄暗い校舎の中を2人で手を繋いで降りてゆく事になってしまってた俺達2人
俺は誰か来ないかと、ドキドキで気が気ではない・・
廊下をあるいていても、自分達の足音なのに廊下に反響して帰ってくる足音に他人の足音じゃないかと冷や汗が・・・つい出てしまう俺
流石に校庭まで出てくると、人が沢山いて思わず手を離して、みんなに手を上げながら挨拶
結構な数の男女が手を繋いでいる光景を見るとこの文化祭中に即席のカップルが誕生しまくっているみたいだ。
そんな光景をみてか・・俺の手を皆から見えないようにそっと握ってくるクリス
俺もそんなクリスの手をギュっと握り返す。
「俺達も少し踊ろうか?」
と俺が言うと
「うん」
とだけ短く返事をするとクリスは急に俺の手を引っ張ってキャンプファイヤーの火の
近くに引っ張ってゆく
俺はそんなクリスに引っ張られながらフォークダンスの輪の中へ・・
皆が俺とクリスを見てる!!
『結構注目されてんぞ!!』
皆の・・視線が痛い
そんな皆の視線に気がつかないのかクリスは気にする風でもなく俺との手をとってフ
ォークダンスを始める
それも俺の顔をじっと見つめながら・・・
『そりゃ~皆注目するよな・・』
明日学校来てからがの皆の反応が・・怖いな・・
『クリスをこんな風にした俺に逃げ道は無いし覚悟は・・・決めてる』
兎に角今日は日曜日!!
土曜、日曜の文化祭で今日ある程度片付けして、明日月曜日残り半日産廃業者にゴミ
を撤去してもらい学校は昼から休み、翌日火曜日は文化祭の代休でお休みだ!!
明日半日持ちこたえれば、水曜日まではなんとか凌げる。
休みの間に皆忘れてくれれば良いんだが・・・
『多分無理だよな~・・』
そんな事を考えていたせいか、気が付くとフォークダンスをしながらも俺の目をじっ
と見つめているクリスに気がついてびっくり!!
『気がつかなかった・・あれからずっと見つめていたんだ・・』
そう思うと愛おしくなって・・
クリスの金色の髪に手を伸ばし髪を掬い取る
そして思わずクリスのくちびるを・・・
その瞬間我に帰った俺は
「ご・・ごめん・・皆の前で・・」
と謝る
皆の前で無意識にキス・・・する所だった・・・
そんな俺の言葉に
「くすっ。キスしても良かったのに」
と笑いながら、とんでもない発言を・・・
そんな表情をすると、俺・・歯止めが効かなくなっちまう・・
『く・・苦しい・・』
『な・・何なんだよ・・急に・・』
恋に落ちる・・
その言葉がいまなら解る気がする・・
クリスが求めてくれば・・
『拒む自信がない』
多分どこまでも落ちてしまう・・そんな未来しか見えない気がする・・
クリスは・・・
おい!!俺の胸に顔をうずめてるじゃねえか~~
周りを見ると
『皆俺達に全員注目してるじゃねえかよ』
そりゃ~フォークダンスしながら男の胸に顔を埋めるなんて恋人でもなければこんな行動やらないよな・・・
此れは完全に逃げ道無くなったな!!
つづく・・・
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