第3話 友達になる②

 俺は頭抱えながら考え込んでいると後ろから声をかけられた。

 

 「どうしたんだ?」


 「な、なんでもない…えっと」


 「西井にしい 夏季かき。普通に夏季って呼んでくれ」

 

 俺が名前を分かっていないのを察して名前を言ってくれた。

 

 「ごめん。まだちゃんと名前覚えられてなくて」


 「いやいや。昨日はあんなに質問されていたんだからそうなってしまってもしかたない」

 

 夏季は優しくそう言ってくれた。

 そこで俺は夏季を頼る事にした。

 

 「…夏季はこの辺に住んでるのか?」


 「あぁ。そうだけど。それがどうかしたのか?」


 「それなら!クラスのみんなの事も知ってる?」


 「え、あぁ。大半は知ってるけど」


 「良かったぁー。聞きたいことがあるんだけど。…あの本を読んでる子なんて名前?」


 俺は小さく指をして名前を聞いた。

 夏季は少し困った顔をしたが答えてくれた。

 

 「あの子の名前は川西 無華。もしかして、お前あの子を狙ってるのか?」

 

 しまった。こんな聞き方をしたらそらそう思うに決まっている。

 

 「いや、違…」


 「やめといた方がいいぞ」

 

 とっさに誤魔化そうと言い訳をしようとした俺に夏季はやめとけと言ってきた。

 

 「…なんでだ?」


 「実はな。あいつは話さないだよ」


 夏季がいまいち何を言ってるのか理解ができなかった。が、夏季にもちゃんと見えていると言う事で幽霊ではなかった事に少しホッとした。

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