第13話 浮気…?

「しっかしなんであんなにあの2人をからかうんだよ、カイト」




学校の休み時間、教室の隅で困った表情を浮かべた琢磨と、自身のポニーテールを黒色のヘアゴムで結び直している春佳が雑談していた。




「えー、だって向こうからずいずいくるからつい…」




「いや、にしても俺を使ってからかわれても困るっつーかなんつーか」




「…ごめん、嫌だった?」




「い、嫌とか全然そんなんじゃないけどさ、あのなんていうかちょっと恥ずかしい…ってなんでそんなニマニマしてんだ」




「べ、別にニマニマなん…」




話の途中で言葉が途切れた事を琢磨は疑問に思い、春佳に目線をやり、春佳の目線の先へと順番に目を移した。


そこにはあの2人がおり、なぜか体を小刻みに揺らしていた。




「こ、小波に岡野先輩までこんな所でどどうしたの?」




「ちょっとあなたに借りたシャーペンを返そうと思ってきたんだけど…何?見せつけてる?」




「なななんの事かな岡野先輩」




「琢磨せんぱい、私以外の女の子とイチャイチャなんて浮気ですか?」




「こ、小波?俺達ま・だ・そういう関係じゃないよね?浮気って言葉選びおかしいよね?」




「ま・だ・?琢磨君どういう事なの?」




「お、落ち着いてカイト誤解だから!




「琢磨、お前がなぜ美女たちとイチャイチャしてんだよ!?」




「清太お前違うよこれには訳があって…」




その後、彼の姿を見た者はいなかったらしい。


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