第3話 ご令嬢である私の穿いているパンツの色

私は今、自室で休憩をしているのですが、メイドである

胡桃は私の穿いているパンツの色を当てる事が出来ない

のを私は失望しています。


胡桃はメイドとして長期間働いているのに私の事を

ぜんぜんわかっていないと思います。


私の事を理解していれば、私の穿いているパンツの色を

当てる事が出来るはずなのにそれも出来ないなんて

本当にメイド失格ですわね。


胡桃の事を考えるとイライラしてきてどうにかしたいって

思うのは私くらいしかいません。


そんな私は自室から出ると、胡桃の元へ行こうとしているのですが、

胡桃がお仕事してそうな場所へ行くといません。


これは一体どういう事でしょうか。


胡桃がまさかお仕事をサボって何処かへ行ったのでしょうか。


私は胡桃を探そうとしているのですが、後ろから声が聞こえてくるのです。


「香奈お嬢様、どうかなされたのですか?」


後ろを振り向くとそこには胡桃が居たので私はこう言うのでした。


「胡桃、何処へ行っていたのかしらね」


「そ、それは…………トイレに行ってました」


「本当にトイレですか?」


「はい、トイレに行っていたのです」


「そうですか、じゃあ、口元にクリームみたいのが付いているのですか?」


「これはですね………………」


胡桃はメイド服にあるポケットからハンカチを取り出すと、すぐに口元を

ハンカチで拭いている。


「今、ハンカチで拭いたわね」


「は、はい」


「そのハンカチを貸してみなさい」


「嫌ですっ、貸しません」


「どうして貸さないのですか」


「いくら香奈お嬢様でも貸しません」


「それは何かあるという事になりますけど……………………」


「それでも貸さないです」


「それでは、お仕置きをしても宜しいのですね?」


「香奈お嬢様、そういうおふざけはおやめ下さい」


「おふざけ? そんなつもりはないし、真剣にお仕置きをさせてもらいます」


「拒否させて頂きます」


「胡桃はいつから私に逆らえるようになったの?」


「いつからでしょうね、香奈お嬢様」


胡桃って意外と頑固というか、気が強いというか、聞き分けがない所が

あるので本当に困ります。


それにこうやって反抗的になるので手を焼いてて大変ですし、

苦労も絶えないのでどうしようもありません。


これから胡桃の事をどうしようか考えましょうか。

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