第19話 12月22日
私は2つ隣の駅の友達の家に転がり込んだ
朝起きるとスマホにハルから、着信と1件メッセージが入っていた
「外では寝るなよ」
なんなんだろなハルはさぁ
何も返信はしなかった。
私は休みで友達は仕事だったので、友達が出かけたあと、私は出かけた
とりあえず、駅のカフェに入る
注文しようと並んでいると後ろから声をかけられた
「お姉さん、よかったら奢るんで話しませんか?」
ったく、ナンパなんて…と思いながら振り向いた
「今日休み?」
満面の笑みで笑う彼を私はよく知っていた
織田さんだ
織田さんじゃん!久々だね!
織田さんじゃあさ、私、キャラメルラテ!
そう言うと織田さんは笑いながら、空いていた席を指さして先に座っててと言った
「はいお待たせ」
ありがとうー!
織田さんどうしてここにいるの?
「それは僕が聞きたいんだけどなぁ、ここよく仕事の合間で寄るんだ。サヤちゃんは?」
あー、私?んーとね、今日は暇だったからちょっと寄ったかな?
「そうなんだ、今日ハルキ君は?仕事?」
あー知らないけど、仕事かも?
「え?今一緒に住んでるんだよね?」
私は昨日のことを織田さんに話した
話し終わると、織田さんは「はー」とため息をついた後、申し訳なさそうに言った
「ごめん、サヤちゃん見たって言ったの僕だ」
なんだ、織田さんか!
声掛けてくれたら良かったじゃん
「いや。え?隣に男の人いたじゃん」
あーあれ?
耳貸して?
私は織田さんの耳元で囁いた
「え!!??嘘!?それほんと?」
ホントだよ、でも昨日の夜あそこでハルには言えなかった、まだ早いしさ
「いやいや、言ったらよかったのに」
織田さんは、ひと安心したような顔をしてコーヒーを飲む
「そうだ、サヤちゃん。僕からも話があるんだ。ハルキ君まだ話してないんでしょ?」
え、何も聞いてないよ
織田さんが話してくれた
え!!!?ハルが!?嘘!!!?
「さっきの僕の反応と同じじゃないか」
笑いながら織田さんが言う
「サヤちゃんの勘が間違ってたわけじゃないけど、その人と会ってたのはその為で、短期間で済まさなきゃならないからそうなってしまったんだよ」
安心と後悔が入り乱れた
お互い早とちりか
なんだか私達らしいな
そう思うと笑ってしまった
「で、どうするの?」
んー、なんか帰りずらいから当日まで帰んない
「絶対心配するよ」
いいよ。隠してたバツってことで
「まぁ、仲良くしなよ?」
うん。ありがとう!あとご馳走様!
私は織田さんにそう言ってカフェを出た
私はそのまま、雑貨屋のクリスマスコーナーへ向かった
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