22. いつかの春に
♤
駅の方から女性が走ってきた。
その背格好には見覚えがある。この一ヶ月というもの、ずっと目で追っていた。
走るのをやめ、歩みを緩め、立ち止まる。
青息吐息で言葉が出ない。
などとは言っていられない。
顔を上げる。彼女を見据える。
そして口を開く。
二人の声が重なった。
一陣の風が俺たちの間を吹き抜けていく。
もうすぐ木の葉枯れ落つる冬が来る。
その後は。
きっといつか春が来る。
了
いつかの春に 村井なお @murainao
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