第30話喋れるのね。

目が覚めたのは夕方だ。


何が起きた?なんか、頭がボーとする。


「目が覚めたか。」


「ウォワ!!」


ユウトは唐突に声をかけられて奇声を発してしまった。


声をかけてきたのは理事長である。


話を聞くと、俺がここに運ばれてずっと付いていてくれたそうだ。


本当に申し訳ない....


「つまる話をしても面白くないしな、私の魔法について少し話そう。」


もともと組んでいた足を組み直し咳払いをして話し始めた。


「戦闘の際に言った通り、私の魔法は魔法を無力化、無効化させる能力だ。まあ、私もこれを発動している時は、自分自身の魔法も使えなくなる。それに効果範囲はかなり狭いし、武器自体に魔法をかけてあったとしても私の魔法が無力化させてもそれは魔法が消されるだけであって、武器自体は消えないからな。」


理事長はため息をつきながらこう話した。


「外から見れば無敵のようなチート魔法かもしれないけど、中のフタを開けてみればこんなものさ。だから、君はもっと視野を広げて戦ってみるといい。」


そう言うと、理事長は部屋を出ていった。


理事長が出たあと俺は腕を組んで考え始めた。


敗因はいっぱいあるけど、やっぱり一番の敗因は魔法に頼り過ぎってことかな。


右腕がないとはいえそれを補えるのがギンノテ、すなわち金属魔法なのだ。


でも、今日みたいな魔法を無力化とかさせる敵が現れたら対抗しようにもどうすることもできない。


うーん。


かなりの時間考えた結果、ユウトはほっぺをパン!と叩きこう言った。


「よし、考えとも仕方ない、義手を作りに行こう。」


そう思い、帰ろうとする。


すると、ユウトはあることに気づく。


あれ?、身体が痛くないぞ?


身体中どこを動かしても全然痛くない、あんなに理事長にボコボコにされたのに。


そんなことを思いながら部屋の扉を開ける。


すると目の前にヨボヨボの白衣を着たおばあちゃんが目の前にいた。


おばあちゃんと対峙してから約10秒、無言の時間ができる。


さすがに俺から話すか。


「あの〜これ直してくれたno.....」


「容体はどうじゃ。」


あ、喋れるのね。


「あ、すっかりよくなri....」


「帰ってよし。」


俺に会話をさせてくれないかな....


結局そのまま返されたので諦めて家に帰った。


「あ、お帰りユウト〜学校どうだった?」


家に帰るとお姉ちゃんがソファーに座っていた。


「理事長にやられた。」


俺が即答で返すとお姉ちゃんはあーといった感じで話してきた。


「あの人、強そうな人見つけたらなんでも食らいつく戦闘狂だからねー。」


....それを行く前にいって欲しかったな。


真顔でそう思うユウトであった。

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