第24話 AI(愛)の失恋?
「愛 僕たち別れて、しばらく別行動しよう」
冒険者学校は卒業できたしかし、その成績は満足のできるものではなかった
勇樹は愛とナノ二人に見合う戦士になるために修行に出ることにしたのだ
だがここで大きな誤解が起こる
勇樹が言った言葉が何故か愛にはこう聴こえたのだ
「愛 僕たち別れよう 別れよう 別れよう 別れよう」
(なんですって!?)
ショックだった
悲しかった
そして謎だった
「勇樹のバカぁ! あほぉ! おたんこなすぅ! うえ~ん!」
愛は泣きながら走り去っていった
そう彼女は元の世界を支配することも可能だった超高性能AIだ
彼女の計算は未来を予知するかの如く未来を予測できる
それが勇樹のこととなると、まるでポンコツになる
勇樹の事が好きすぎて、その愛故にダメダメになってしまうのだ
その点、ナノは冷静だった
「話は分かった勇樹 じゃあしばらく会えないんだな? 元気でな!」
「愛の事は俺に任せておけ お前はお前の道を貫け!」
「今度会う時はちっとはいい男になってねぇと承知しねぇぞ!」
男前過ぎるぜナノさん!
「わかった 俺頑張るよ!」
(何故? 私のどこがいけなかったの?)
一切どこも悪くない
悪いことがあるとすれば、勇樹の言葉を聞き違たことくらいだろう
それが致命的なミスなのだが
愛は怒った!
かなりプンプンだ!
その怒りの矛先は周囲の男たちに向けられた!
「そこのお嬢さん 俺と一夜のロマンスを楽しまない? ぐふぅ!」
この辺りで手当たり次第に女を口説きまくっていた遊び人は、愛の怒りの鉄拳で吹き飛ばされた
殴られた場所が悪かった
しばらく、いや悪くすると一生
彼にとっての夜のお楽しみは味わえなくなったかもしれない
これを皮切りに、東に女を虐待している男が居ると聞けば、ぶっ飛ばし
西に女を奴隷承認に売り飛ばしている男が居たと聞けば、血祭りにあげた
気が付けば、過去に阿漕な男たちの被害に遭った女たちが愛の元に集まっていた
何故か女たちは愛の事を「お姉さま」と呼んで慕った
こうしてクラン『氷の白百合』が結成された
愛がその事実を知らないままに
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