花火のように

 非常に緻密で洗練された文章であり文体にまず目を見張った。
 祭りを楽しむ主人公の心情が、祭りそのものの持つ余韻……多く、それは物哀しい……と重なりつつも一本の神話に再構築されていく。
 ファンタジーでもあるが、幻想文学としての一面をも併せ持つ秀作。