第12話 濁り

あまりにも自分が

汚れている気がして

この指先が触れるもの全て

穢してしまいそうで

逃げるように耳を塞ぐ

もう何も聴きたくなくて

手の中に広がる無音

感じる鼓動は救いか裁きか

せめて何かに縋りたくて

差し伸べた手に触れた

透き通った水色は

目の前ではじけて消えた

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