南瓜のお替り

本当に……………当たり外れがデカいな。農家。

端から大外れを引いただけに、我ながら言葉の重みがデカい。

「居たぞ。」

鎌爪さんが声を掛ける。

 草むらの先にはさっきよりも大きな南瓜がのそのそとそこいらを歩き回っていた。

「戦略は同じで?」

「あぁ、しくじるな。」

「合点。」

鍬を持って皆から離れる。

俺は得物が重い。

皆が気を引く内に背後に忍び寄り、仕留めるのが俺の役目。

目立つ得物の暗殺者ってところだ。



「セイ!!」

俺が別れたところで鎌爪さんが思い切り正面から殴り込む。

「バーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!」

バラバラバラバラバラバラバラバラバラバラバラバラバラバラバラ

種が鎌爪さんに迫る。

バキバキバキバキ!!

種を鎌で弾き飛ばす!!

人間か?アレ?


バラバラバラバラバラバラバラバラバラバラバラバラバラバラバラバラバラバラバラバラバラバラバラバラバラバラバラバラバラバラバラバラバラバラバラバラバラバラバラバラバラバラバラバラバラ

種が更に撒き散らされる。

鎌爪さん、退かない。しかし、進めもしない。

千日手………………にはならない。




●=パパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパ

●=パパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパ

●=パパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパ

唐箕ガンズの援護射撃。

これまた本体を狙って種攻撃を牽制する。

これに怯んだ南瓜は蔦を盾に温存を図る。

が、それは悪手。

種攻撃が無くなり、鎌爪さんがフリーとなった。

「セイ‼」

両手の鎌が蔦の盾を草を刈るが如く切り裂き、本体に切りつける。

「バーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!」

激昂しているのが解る。

鎌爪さんは後ろに下がり、蔦を避ける。

種攻撃をしようと南瓜が口を開けた瞬間。

●=パパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパ

●=パパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパ

●=パパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパ

唐箕ガンズがそれを阻止する。



「バーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!」



 のたうつ南瓜。



さぁ、止めと行こうか。

完全に意識は向こう。こちらは完全なる背後で唐箕ガンは当たらない。


 『四刃式Beat対狂暴農作物用You収穫機Quattro‼』





 死角から強襲。


ガツッ


又も直撃。


「ボーーーー………………」

 「ウン、刃が果肉深く。種の部分まで達した音ッ!」




 収穫が完了した。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る