第61話 殺害

冴子の部屋 11時07分



急遽予定変更で先延ばしにせざるおえないかと思ったが…



その内の2人が今 目の前にいる



見つけた…



この絶好の好機…これを逃す手はない…



御見内「会いに行く手間が省けたわ…」



支える手を離し、前に出た御見内に



メサイア「ちょい おい」



御見内「2人に半田さんはまかせた」



メサイア「殺されるぞおまえ…」



マルオ「シュシュシュシュ なんでしゅかぁ~ おたく等は…裏切りものなんしゅか~?」



御見内「俺か? あぁ~この黒装束を見てか… 違うよ そもそもおまえ等の敵だ これは奪い取った戦利品だ 俺はこの人を引き取りに来たんだわ…それと…」



マルオ「しゅしゅしゅしゅ ひきゅとりだって…」



マルモ「しゅしゅしゅ 駄目っしゅよ~ かえしゅませんから オモチャが増えましゅたね~ はい では とおせぇんぼっしゅ もう おたくら み~んな逃がしゃないっしゅよ~」



舌足らずで下品な笑い



滑舌の悪い口調でマルモによって扉が閉められた。



「がぁぁあああああ」



またマルオは髪を掴み上げた門番の右腕を掴むや、力任せに引っぱり始めた。



マルオ「ふんにゅゅゅ~ やくたたずゅなんか…こうしゅて…」



「ぐわぁぁぁあわ」



両足を宙でばたつかせる門番



マルオ「こうでしゅ」



そして右腕がもぎ取られた。



「いぎゃゃゃゃやややややや」



マルオの顔に鮮血が飛び散り、引きちぎられた右腕の断面から噴き出す血



マルオは口元に付着した血を舌で舐めながら、次いで右腕から垂れ落ちる血をまるでトマトジュースでも飲むかのように口に含み、舌鼓(したつづみ)を打った。



マルオ「しゅしゅしゅしゅ なかなか美味な赤血球っしゅね~」



ヴァンパイアかよおまえは…



そうツッコむ事も出来ずにうろたえるメサイア



また 相当恐ろしい存在なのだろう



2人を前に恐怖で身体が硬直するバイヴス



2人共 ぱったりと手が止まり、中途半端に吊された半田の身体からはポタポタと血の雫が垂れ落ちている。



マルモ「兄者 ぽっくんにも片っぽくらしゃい」



マルオ「ていしゅ じゃあもう一本…」



そしてもう一本の腕を、手首をねじりながらもぎ取り始めた。



ボキバキバキ



「うぎぁあああああ」



マルモ「しゅしゅしゅしゅしゅ こいちゅのしゃけび声もいい音色っしゅねぇ~」



発狂した門番の断末魔を喜びながら



マルオ「しゃ~ もう一本いたらきっしゅ~」



人並みはずれた怪力で片腕をねじり切った。



「ぎぁあわわゃやゃゃゃ」



マルオ「ほれ 弟者 召し上がれっしゅ」



マルモ「ていしゅ セェンキュー」



兄弟が血の噴き出した腕を受け渡しする直前



御見内「おい… 脇見で何戯れてんだよ…」



すると



シュ



速射され、弧円を描く



御見内の左上段廻し蹴りが繰り出された。



バカッ



クリーンヒットでマルオの延髄に入れられたハイキック



だが…



マルオ「ふにゃ? 何でしゅか…?痛いじゃないっしゅか」



たっぷりと覆われし首なしの贅肉がプルルンと揺れるも



効いてない…



マルオ「しゅしゅしゅしゅ マルモ ちょっちょ 持ってちょ」



引きずるもう1人の門番をマルモに預け、両腕を失った悶絶する門番をポイッと投げ捨てたマルオ



マルオ「こいちゅも雑巾しぼりでブチュブチュしちょるっしゅよ」



一歩前へと踏み出し



マルオとのタイマンバトル



寸間の距離をとった御見内がそのマルオを見据えた。



御見内vsマルオ



贅肉の鎧



打撃はほぼ効かないか…



だけど… このトロ臭そうな豚まん… 尚更打撃で撲殺してやりたくなってきたぜ…



御見内はボクシングスタイルで拳を構え出した。



燃えてきた…



タコ殴りにしてやる…



マルオ「しゅしゅしゅしゅ しぁ~ちゅかまえちゃるじぇ~」



指を波たたせ、両腕を広げたマルオが足を踏み入れる



そして両手で捕まえようと襲いかかってきた。



その瞬間



御見内が高速の裏拳、ハンマーパンチでそれぞれ払い退け、膝裏に右のローキック、こめかみへ左の水平チョップ、身体を反転させてからの膝にまたもバックスピンローキック、その勢いで左の正拳を顔面へと叩き込んだ



ハイスピードな連続打を繰り出し、その場から距離を取った御見内が構えを崩さぬまま静観した



マルオ「しゅしゅしゅしゅ しょれしきのやわなパンチ効かないっしゅよ おとなしゅくつゅかまりなしゃいよ~」



御見内「ほ~」



マルオがなにやらポケットから黒のストレッチマスクを取り出し、被り始めた。



バイヴス「あわわ ヤバいっす マルオさん…本気モードに入りました」



メサイア「本気モード? それよりおまえ こいつをさっさと下ろすぞ」



バイヴス「は…はい…」



マルオが10指を動かし、捕捉の構えでにじり寄る



御見内も拳を開けたレギュラースタイルで構えながら、ジリジリと間合いを詰めての横移動



1メートルの間隔まで接近するや



先制で仕掛けたのはまたもマルオ



飛びかかって来た。



トロい…



御見内は素早く横移動で振るう手からその身をかわし



マルオの脇へと逃れるや



掌底によるジョルト(アッパー、フックの中間)で顎を狙った。



掌底は見事に顎へとヒット



一瞬 マルオの片膝がガクンと落ちたとのを見逃さなかった御見内は…



こいつは脳震盪を起こした…



貰ったぁ…



連撃のコンビネーションへ繋げる動作を行おうとするや



突然御見内の腰に腕が回された。



マルオ「しゅーしゅしゅ そょんなヘッポコパンチ きかないっしゅってば  へへっ ちゅかまえたぁ~」



そのまま引き寄せられ、御見内の身体が捕まってしまった。



半田の下ろし作業をしながら見守るメサイアがそれを目し、叫んだ



メサイア「ハサウェイ! やべ 捕まった… ベキバキにされちまう…おまえ1人で押さえてろ」



バイヴス「え?え?」



メサイアも手を離し、バイヴスが1人半田を支える中



メサイアが懐に手を突っ込み、ハンドガンを握り締めた。



そしてバックアップに転じようとした その時だ



御見内「おい 肉団子 おまえさっきからシューシューうるせぇんだよ」



御見内が人差し指をマルオへと向けるや



その指をマルオの瞳へと1刺しした。



マルオ「ぐゅゅゆゅ いてぇ~しゅゅ」



目潰しを受け、片目の視界を奪われたマルオはその目を押さえ



手が離れ、自由を取り戻した御見内が着地するや否や



御見内「おまえ 幼き時に隠れんぼくらいはやった事あるだろ?」



マルオ「ぐゅゅゆるるる いでぇーしゅ」



御見内「おまえは永久に鬼さんでもやってろ」



そして袖からすり落ちた打根を握った御見内がマルオのもう片方の裸眼へと小槍を突き刺した。



グサッ



光を失ったマルオは両目を押さえながらジタバタもがき、暴れ出す



マルモ「あ 兄者~」



思わぬ展開にマルモは目を見開かせ、メサイアも懐に腕を突っ込ませたままあんぐりと口を開かせる。



御見内「大した事ねぇーなー やはり俺から言わせれば…おまえなど所詮はただのブタ野郎だよ…」



マルオ「ぐぎゃややややゃゃ」



御見内「そう言えばさっき逃がさないとか言ってたな? それ……誰が?誰をだ? それ… そっくりそのままこっちのセリフだぜ…」



次いで御見内が懐からある物を取り出しマルオへと向けた。



御見内「俺の恐さを知らないのはテメェー達の方だったな… おまえは俺の殺害リストに載ってる…大事な大事な消すべき悪党だからよ」



マカロフがマルオへと向けられていた。



そして



御見内「あまり遊んでやれなくて悪かったな まずは…おまえを消させて貰う」



パァン



マカロフの引き金が弾かれ、おでこに銃穴が開いたマルオ



マルオが即射殺された。



一瞬にして幹部クラスの1人



マル兄弟の片割れ



マルオを葬った御見内がゆっくりマルモへと振り向いた。

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