第47話 露人
メサイヤ「目的?」
御見内「真の目的がまるで見えない…ただ弱い者いじめをして楽しんでるようにしかな」
メサイヤ「ここの現状か?…確かにな…ルールが無いから日増しに酷くなる一方だ…でも最初はこんなんじゃなかった…皆 代表のあの不思議なお力に魅せられ、純粋に集まった集団だった筈… ん?ちょっと待てよ…おかしいな…なんだおまえ?なんでそんな事聞くんだ?」
ふと不信感を抱いたメサイヤが振り返ろうとした瞬間
そっとメサイヤの喉元に添えられた小槍
背後から素早く忍び寄った御見内が刃を突きつけていた。
御見内「騒ぐな そのままだ」
メサイヤ「ちょ…な…」
御見内「おまえみたいなマトモな奴もいるんだと正直びっくりしたよ…出来ればおまえみたいな奴は殺したくない…このまま騒がずにじっと俺の質問に答えるんだ」
メサイヤ「その纏いは?何者なんだおまえ?」
御見内「俺か?教えてやる 俺はおまえ等に反抗する例の組織の者だよ 今さっきここに潜入したばかりの、したてホヤホヤだ… そこで分からない事だらけの俺にはおまえのレクチャーが必要なんだよ だから大人しく俺の質問に答えろ いいな?」
メサイヤ「あぁ 分かった…」
御見内「随分素直だな…」
メサイヤ「ここがどうなろうと知ったこっちゃねぇよ こんな所嫌気が差してんだよ俺だって…だがなどう足掻こうがおまえらレジスタンスに勝ち目なんかないぞ…」
御見内「…」
メサイヤ「民間レベルがどうこう出来るレベルじゃない…」
御見内「それはどうゆう事だ?」
メサイヤ「俺も詳しくは知り得ないがバックにあまりにもヤバいのがついてるって事だよ…あまりにもな…」
御見内「バック?山吹が頭の筈だろ?まさか影(黒幕)がいるのか?」
メサイヤ「あぁ 下っ端の俺達はその存在さえ見た事ないけど…ロシア人みたいだ…しかも元軍人で元KGBって所出身の元諜報員(スパイ)って噂だ」
山吹のフィクサーの存在…
ロシア人… 初耳だ…
それはマツさん達も知らない情報…
御見内「質問を変える…ならあの人形の製造はなんだ?何をしようとしてる?」
メサイヤ「バスタードの事か…これ以上に無いおぞましい実験だよな 当初はあれに意味や目的なんか無かった…ただくっつけて…繋げて…ゾンビとして動くオモチャの製造、それを楽しんでたんだ… 信じられるか?生きた人間の手足を切り落として他の身体にくっつけるなんて発想… 鬼だよ 急に代表の中に鬼が宿っちまったんだよ… それであの人形を作ってる最中ある1体に変化が表れたんだ」
御見内「…」
メサイヤ「それは小学校低学年程の幼女の身体に無理くりパーツを接合した時に起きたんだ… その少女は突然驚異的な力とスピードでその場の解体人を瞬殺した 感染者やゾンビを一瞬で殺せる程の素晴らしい殺傷能力…そして人と変わらぬ知能を有した素晴らしい実験体 そんなのが誕生したんだ しかもその少女の背中からは触手みたいな物が生えてたんだそうだ」
御見内「触手だと…?」
メサイヤ「あぁ その少女の実験体こそがバスタードレベルA 最高の作品だと それに魅了された。 でも原因は分からないが死滅しちゃったそうでな そこから代表は憑つかれたかのように第2のレベルA製造に執着し始めた。町中の少女を攫いだしたんだよ そして無惨な実験体へと作り変えて行ったんだ…それによって町中の全ての少女が命を落とし、多くの人達が人体実験の犠牲に使われた…だが…それ以降その触手は生える事はなかった…そして次に狙われたのがこの町だよ……今度は施行を変え、魂を入れれば触手が生えるんじゃないかと少女達の心臓を抜き出し、無理矢理人体に心臓を埋め込み始めたんだ…」
御見内「イカレてやがる…それで…この町の少女も使い果たし、最後に残るあの少女を奪う事に躍起になってるって訳か?」
メサイヤ「あぁ 実はつい最近、ある1体にその触手が生えたと聞いた 新たに生み出されたんだよ バスタードレベルAってやつがな」
御見内「生体兵器か…そんなアンブレラ社の真似事なんかしやがって…それを造って何をする気だ?」
メサイヤ「意図まで分からない」
御見内「なるほど でもその件は話しが見えてきた ちなみにそのバスタードってのは一体どれほどいるんだ?」
メサイヤ「欠陥品は相当処分されたらしいがCからD合わせても60~70は下らない…」
御見内「60~70だと?」
メサイヤ「制御装置があるから生体兵器としても使える 使い道など幾らだってある ハリウッド映画でユニバーサルソルジャーって知ってるか?あの映画みたいに絶対服従する戦闘部隊を作る事だって可能だよ とりあえずあんな製造を行ってからここはおかしくなった 残虐度が急激にエスカレートした…今では小さな子供だろうと何だろうと虫を殺すかのようにな」
御見内「まさに人の皮を被った鬼か…これを聞いて益々この組織…許せん…絶対に壊滅させてやる」
メサイヤ「さっきも言ったが悪い事言わん 反抗なんて止めてここから立ち去るんだ 張り合えばバックが樺太から出て来るぞ それも世界でも指折りの戦闘スキルを持った特殊部隊がだ」
御見内「特殊部隊?なんてとこだ?」
メサイヤ「名前くらいは聞いた事あるだろ…ロシアと言えばスペツナズだよ」
スペツナズ……?
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樺太(サハリン州) 南樺太 コルサコフ
バタバタバタバタバタ
小さな航空路となる駐車場に降り立つ1機のガンシップ
アパッチの様な1機のロシア製戦闘ヘリコプター
Kaー52(カモフアリゲーター)が降下し、着陸された。
隣りには3機のMIー26大型輸送ヘリコプター(ヘイロー)が置かれ
防寒着に身を包み、肩にAK(カラシニコフ突撃銃)を担ぐ数人の兵士らしき姿が四方に見られた
前方には日本領土だった時の公民館らしき建物が見え
その門の前にもタバコを吹かす迷彩服姿のロシア人が2人いた。
「ЯxoчВоЗВРатитьсявма(そろそろ本土に帰りたいな…)」
「ΠереполниесмертвЫмЧеловκοмпотпмучтонеможетвозвратитЬcяброситьего(死人で溢れてるよ 帰るのはもう諦めろ)」
その建物のある一室
ノックがされ扉を開き部屋に入ってきた1人の兵士
「пοлκοвниκ(大佐)」
「уЙДитевотставкусдолжностиполковника(大佐はよせ)」
黒のベレー帽を被り、窓から外を見渡す40代前半らしき男が振り返り口にした。
青い瞳
元ロシア連邦軍 特殊任務機関
通称スペツナズ
ヴァチェラフ・メンデレーフなる者がそこにいた。
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