20年前頃のラノベやノベルゲームを思い出す作風

近年の流行りの作風ではないけど、あの頃の俺達がオタク文化に染まっていった懐かしさを感じる作品。
ひとこと紹介書いてて焦ったんだけどあれからもう20年以上経ってるのかよ……。

さて、主人公は妹(実妹)にタイトル通り迫られるが、余命宣告がある妹の頼みを強く拒否することもできず……という展開から始まる。
そこに主人公の抱える問題、妹の友人関係、家族の抱える問題など問題が続々と押し寄せてきて……。思ったよりも深い闇を抱えていそうな中でも絶望せずに生きていく兄妹、キャラが立っており魅力を感じる登場人物、日常生活にコミカルな笑いを提供する文章力とあいまってただ暗いだけの話ではなく、物語として非常に面白い内容に仕上がっている。

この小説を読んでまず一番に感じたのは既視感だった。
というのもこの小説は読んだことがないのに昔読んだことがある気がすると感じたのだ。
作者プロフィールに飛んで自己紹介文をみて納得。ようはあの頃、私がハマっていたラノベやノベルゲームを現在のウェブ小説に蘇らせているのが作者なのだと思い至った。いや、勘違いならすみません。

とにかく、キャラに魅力を感じ、読み進めるのに夢中になり、よりにもよってGWに風邪をひいて寝込む羽目になった私は3日で全話を読み進めることになったが、次の投稿はいつ頃だろうと投稿間隔をみて絶望しているのが今現在である。
とはいえ、これほど夢中になって読み進めた作品も久しぶりだし、いわばノスタルジーを感じるかのような作風に思い立ってもいられずレビューを書くこととなった。

最後に一言だけ、あの頃の作品は良かったと感じる全人類に読んで欲しいし、もっと評価されてくれと心からの叫びを残してレビューを終わりたい。