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ハムスターばいばい

ハムスターばいばい

紅林みお

おすすめレビュー

★で称える
★★★
★29
12人が評価しました
本文あり
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本文ありのおすすめレビュー

  • 脳幹 まこと
    449件の
    レビューを投稿
    ★★★ Excellent!!!

    これはかわいそうなハムスターの話。


     なんなのだろうか、この感覚は……
     狂気に満ちているのに、とてもしんみりする。

     この物語は紛れもなく壊れている。
     タイトルの通り、ハムスターはいとも容易く「ばいばい」されるし、文章は終始鬱屈した雰囲気を出している。
     ハッピーな話とはとても呼べない。

     しかし、それでもこの作品は独自の美しさを持っていると感じられる。
     この話の主人公は「お姉ちゃん」だ。彼女のクレイジーさ、もとい性質は第一話で十分すぎるほど分かる。
     その奇行には目を背けたくなるが、読み進めてみると別に残虐行為に楽しみや喜びを抱いたり、相手を貶めてやろうという悪意は感じられないのだ。
     ならば一体、なぜ彼女は狂気を振り撒くのか。

     その理由を読んでみて、これは「お姉ちゃん」の話であり「ハムスター」の話でもあるのだと思い知らされた。

    • 2019年7月3日 12:09