移植手術じゃなくて再建手術。
ラチ男はタフだ。
だから、このままずっと走り続けられるのではないかと思っていた時期もある。
そのころは、まだ走行距離も20万キロは行ってなかった。
そんなラチ男が、もしかして!? という危機に陥ったことがあった。
ある日、夫のM夫くんが、ヤンキーの改造車だってそこまでのうるさい音は出すまいというくらいの、ガランガランブォンブォンという爆音をさせて帰ってきた。
「たぶん、マフラーがどうかなったと思う」
いっしょに後ろから下を覗いてみると、マフラーがちょっと垂れ下がっているみたいだった。
しかも、なぜか時を同じくして、後ろのバンパーというのでしょうか、その片側がずり落ちそうになっている。
翌日は平日で、M夫くんは忙しいので私がラチ男をスタンドのピットに連れて行った。
もうね、そこに行くまで、走ってる時よりも信号待ちで止まってる時の方がガランガランとかブォンブォンとか音がうるさくて、隣の車のことしか見えないからわからないけど、明らかに私やラチ男をガン見してくるんですよね。後ろの車とか歩行者とかも、何ごとかと思って見てたでしょうね〜。
すごい恥ずかしかったです。
ピットで見てもらった結果、マフラーが腐食して穴もあいてるし、外れかかって一部ぶら下がっていると。
そして、ここでは部品の関係で直せない、ディーラーに持って行った方がいいってなりました。そうすれば、バンパーもどうにかなるだろう、と。
ガ〜ン。
時はお盆前。あぁいう所は、早々に休みに入って、休みもなかなか明けないのが常だ。電話すると、案の定、お盆休みのご案内の音声が流れるばかり。
しかも、私たちはお盆休みに車で長距離のお出かけをすることになっていた。宿とか取ってある。
しかたないので、家に帰って、あちこちの工場らしき所に電話だ。
そして、一軒、何とかなるかもしれないって言う所を見つけて、ワラにもすがる気分で、また恥ずかしい思いをしながらラチ男を走らせた。
そして、ラチ男を使う日までに何とかしてくれる、との神のようなお言葉が。
「部品とか、取り寄せ間に合うんですか?」
「いや、溶接しますから」
すごい、すご過ぎる!!
そんな荒技で直るなんて!!
この際、バンパーはいい。ということで、お願いして(しかも、工賃も安い!!)、代車を走らせて帰ってきました。
お盆休みはもちろん、予定どおり出かけられて、溶接されたマフラーは、今でもちゃんと機能しております!!
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます