紙吹雪
紙吹雪が舞った。まるで僕らの素性を覆い隠すかのように。
紙吹雪が舞った。まるで僕らの重ねた月日のように。
紙吹雪が舞った。まるで別れを簡単なものにするかのように。
紙吹雪が、舞う。舞って、舞って、「待って」と僕は呟いて、そっと伸ばした手を引っ込めた。
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