主人公は冤罪により、「ダンジョンマスター」という刑罰を科され、流刑となる。
ダンジョンマスターは、自身の生存と刑の執行のため、自らの箱庭を運営しながら、人類を侵略していく存在。そのため徹底して冷徹に奪い取っていく姿が印象的だ。
世界観やモンスター周りの設定もよく練られており、なぜそうしたシステムになっているのか、錬成や生息しているモンスターがどのような生態をしていて管理方法はどうすればいいのかをしっかりと描写してくれている。
なにより、案内役のBBをはじめとした個性豊かなキャラクターたちが魅力的で、残酷でありながらどこか現実にありそうな世界観が、ブラックユーモアを交えつつ展開されていくのが最高だった。
まるでベルベットルームような牢獄から始まるのは、「抗え。最後まで。」と謳いたくなるほど陰湿な世界と登場人物。
まずは六話、十話まで読み進めることをオススメします。
戦記ものらしい重厚な文体と残酷さ、それを嘲笑うかのようにライトに述べるキャラクターの露悪さが掴めるでしょう。
クトゥルフ神話好きがなぜTRPGシナリオを書かないのか、お気になさるでしょうね。
だってここまでダークファンタジーを描ける人が、ファストフードなエモシをお届けするわけないじゃない。
何がどうして、不思議の国のグリムな世界に迷い込むの?
それはね、子どもというのは、倫理をしらない無邪気な残虐行為を楽しむものだからだよ。
どこぞの紳士なら、紅いワインよりも嗜むものがあるわ。
優雅に見下す庭で、下々は踊る。
Let's 「エンジョイ&エキサイティング!」
それは倒錯した恋に魅入られた、ペルソナの裏の私たち。