悪役令嬢もの超絶逆張り

幼い頃から女王になる為の教育を受け、広い国土を「あなたのものになるのよ」と教えられて育った主人公。

しかし政略的婚約者が庶民の少女と恋に落ち失踪、王家の婿を探し直す事に。

婚約者がやらかした勝手は主人公の意見に免じて放置され、追っ手を警戒する二人には特にドラマチックな事は何も起こらないままフェードアウト。

その直後、結婚が成立しなかった事による政略の狂いから複数の国に侵略され、国が滅亡してしまう。

亡命した主人公は町娘として潜伏し、なんだかんだで貴族の使用人になる。

アメニティとかそういうのの文化が進んでいなかった国だったので、主人公が出来るだけ差し出がましくならない程度に革新的なアドバイスをする。

主人公は一人の有能な幹部に注目されるようになっていくが、「ただのモブですよ~」という態度でのらりくらりと気ままに過ごしていく。

登場キャラの中には、正義感溢れるアホっぽい騎士か勇者がいて、主人公とちょいちょい絡みがあったりするが、主人公は勝手にストーリーを展開しては周りを危機に陥れてしまう勇者を元婚約者カップルと重ねて呆れ顔で見ているばかりだった。

その内に、世界全体の情勢が狂っていき、ファンタジー的な理由で滅亡に向かい始める。

世界そのものが滅亡するのは困るので、仕方なく行動を開始する主人公だが、人助けをしようとして空回りする勇者により、事態はどんどん悪化していく。

しかも勇者が闇堕ちした様子で、主人公は更に呆れ返る。

終盤が近くなった辺りで、その世界がかつてファンタジー異世界人に侵略された地球である事が発覚する。

そして勇者の正体は、侵略初期に造られた文化を保存する用の初音ミク型のアンドロイドだった。

自分は元来「人類」の為に造られたので、かつての人類が消えた地球で、ファンタジー異世界人を「人類」と定義し、従う事にしたと語る勇者に主人公は「思いっきり迷惑かけてるじゃないですかやだー」という反応。

すると勇者は若干バグりながら「幕張メッセっていう場所がね、ここにあったんだ、確かに在ったんだよ。あの日、そこに来場していた50000000人は…………瓦礫の向こうから何かが焼けた匂いがしてね………見たら……皆……全部まとめて……おろしハンバーグみたいにされてしまっていたんだ」と語る勇者。

最終的にそんな世界規模の問題なんて知るかドパンで主人公ハッピーエンドとなるが、勇者が初音ミク発動して世界を消滅させる魔法「なろうにおいての歌詞掲載」を行い、完結。

クソ臭すごい。

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