第112話 二段階式

玲愛は今までの経緯をドレアに知らせる為、北海道支部に向かっていた。


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「……随分と時間がかかっているわね」


息を切らす玲愛にドレアは冷静に告げる。

ここまで能力を使わずに走っていた玲愛は膝に手を当てて呼吸を整えていた。


「この紙に書かれている魔法陣の場所以外に五つの魔法陣が発見されたわ」

「北海道が魔法要塞と言われる訳ね」

「どう言うこと?」

「二段階式ね」

「二段階式?」


魔法についての知識が全く無い玲愛はドレアに聞き返した。

ドレアが言う二段階式とは、用意されていた術式を全て破壊してから機能する術式の事だ。

北海道支部もこれを採用している。

その為、現在発動中である。


「もしかしたら何段階もあるかもね」

「詰まりまた新たに魔法陣が現れるって事?」

「どうかしら。先ずは新たに出てきた魔法陣を破壊しないと分からないわね」

「……では、直ぐに破壊します」

「玲愛。この任務だけは完璧に遂行するわ」

「……はい」


二人の思いは他のメンバーの物とは別物だった。

この任務は管理する神マネジメント・ゴッドに賢者の石を送ること。

そして何よりも魔武器と魔装を奪うことにあった。

チーム[ハンド]、[カオス]は強いと言えるが、世界レベルかと聞かれたら即答は出来ない。その為必要となるのは魔法、能力を補う魔武器と魔装だ。

玲愛はゆっくりとその場から離れ、チーム[ハンド]との合流を目指す。

しかし、思うように動けなくなって来た。

北海道支部の人間が動き出したからだ。


「荒川玲愛か?」


名前を呼ばれ、玲愛は振り返る。

そこには一人の男が立ち尽くす。

玲愛が今までの人生で合った事が無い人物だ。

しかし、玲愛はこの男の事を知っていた。

この男は加藤家の当主の男。そして、加藤彩乃の父親だ。


「そうだけど……」


玲愛は隠す事無く伝えた。


「ならば、ここで終わらせる」

「出来るかしら」


玲愛はポケットに手を入れ、ペガサスのキーホルダーを取り出す。

そのペガサスのキーホルダーを強く握りしめる。

その後、ペガサスのキーホルダーは無くなった。

これこそ玲愛の能力神の義手ゴッド・ハンドの覚醒神の異形な手ゴッド・イレギュラー・ハンドだ。

神の義手ゴッド・ハンドは玲愛が生物以外と見なせば変える事が出来る能力で、植物も生物だが、玲愛はそう思わない為、変える事が出来る。この考えで玲愛が人間を変える事は無いだろう。同じ人間として玲愛はそう思わないからだ。

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