第108話光剣飛行(ソード・ビット)

北海道支部の周りを二手に分かれて破壊する事になり現在、玲愛と楓はゆっくりと足を進める。




「楓、光剣飛行(ソード・ビット)よ」


「了解です」




玲愛の指示で楓は自身の背後から光で出来た剣を造り出す。




「先ずはあの学校の時計を破壊して」


「……行きますよ」




明らかに緊張を見せる楓に玲愛は肩に手を置く。


肩に手を置かれた楓はビックンと驚いた様子を見せる。




「思う存分やりなさい。失敗しても私がカバーするわ」


「はい。全力でやります」




楓の背後に待機していた光で出来た剣を自在に操り、学校の時計塔を目掛け飛ばしていく。


無数の光で出来た剣は時計塔に命中した。




「やった」


「楓、次よ」




北海道中にある魔法陣の1つを破壊しただけと思うに玲愛とは違い、上手く当てられた事に喜ぶ楓。二人の間には明らかな距離感があった。


楓がチーム[ハンド]に所属して間もない事もあるが、玲愛は楓との距離を近づかない様にしているのも原因の一つだろう。


二年前の事だ。


新しく出来たチーム[カオス]に所属していた玲愛は自身の力不足の為、浴衣を死の淵まで追い込んでしまった過去があるため新しく入って来た新人との距離感が掴めずに居た。


しかし、二年前と違って玲愛は現在チーム[ハンド]のリーダーだ。


リーダーとして新人の教育もしないといけない立場に居るにも関わらず、どう接すれば良いのか玲愛は頭を悩ませていた。


元々に浴衣、八重、琴音やチーム[カオス]のドレア、ルーナとは普通に接する事が出来るにも関わらず、新人となると上手く接する事が出来なくなってしまう。玲愛自身もこのままではいけないとは思っているがなかなか行動出来ずに居た。


二人は次々と魔法陣を破壊していく。


そんな中、警察、消防の動くが活発になってきた。


北海道支部にしか能力者達は居ない。詰まり現在動いているのは無能者達だ。しかし、魔法陣を破壊していけば、必ず北海道支部が動く筈だ。




「楓、急ぐわよ」


「はい」


「光剣飛行(ソード・ビット)をいつでも出せる様にして」


「……は、はい」




楓は戸惑いながらも自身の背後に無数の光で造った剣を浮遊させる。


これにより、いつでも対応が出来る。


相手が現れてから使用しても良いが戦場とは一瞬で勝敗が決するそれを誰よりも分かっているのは玲愛だ。だからこそ玲愛は楓に指示をした。


楓にとっては今回が初任務でまだ玲愛の考えている事は自分一人では考えられなかった。


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