第91話溢れる憎悪
「浴衣ちゃん?……どうしたの?浴衣ちゃん、浴衣ちゃん、浴衣ちゃん、浴衣ちゃん、浴衣ちゃん?」
「……玲愛……」
「八重ちゃん?」
「……浴衣はもう……」
八重は自身の手での中で動かなくなった浴衣を包むように抱いていた。
八重の涙は静かに眠る浴衣の額に置いていく。
その姿はもう二度と動かないのではと思わせる程に……
「何で?浴衣ちゃんが死なないといけないの?」
「玲愛?」
「浴衣ちゃんが何をした」
玲愛が叫ぶと共に玲愛の体中から黒いオーラが溢れ出てくる。
黒いオーラは風の様に辺りに吹き荒れる。
八重は浴衣を守る為強く抱きかかれる。
八重が気づくとそこは元の居場所では無く、ドレアとルーナが居る場所に移動させられていた。おそらく二人のどちらかが転移魔法を使ったのかと八重は納得する。そこには琴音も移動させられていた。
「八重」
「はい」
「浴衣は死んだの?」
「えっ?」
「生きているの?」
八重は慌てて脈を測る。
ドックン、ドックン
浴衣は生きている八重は声を出さずに涙を溢す。
そんな八重を見てドレアは確信する。
「ルーナ、貴女は全員を連れ復活させし神(リザレクション・ゴッド)の元に浴衣を連れていきなさい」
「了解しました」
ルーナは直ぐに理解する東京本部には生きていれば必ず復活させる事が出来る神異能力者が居る事を知っているからだ。
「ドレア様は?」
「私は彼女の覚醒を見届けるわ……早くしなさい。手遅れになるわ」
「それでは、失礼します」
ルーナの転移魔法により、ルーナ、琴音、八重、浴衣はその場から離脱する。
ルーナ達の移動を確認するとドレアは玲愛に目を向ける。
ドレアが玲愛の覚醒を見るのは初めてでどの様になるのか、ドレアは離れた場所から様子を伺う事にした。
「自分勝手だなぁ。俺達も仲間を目の前で殺れて、拐われた。お前だけだと思うなよ」
「黙れ、黙れ」
玲愛はリュックからペガサスのぬいぐるみとドラゴンのぬいぐるみを取り出す。二つのぬいぐるみは姿を変える。
しかし、消えてしまった。
玲愛の右の背中からどす黒い翼……では無く手が生えてくる。少しずつ玲愛自身の右手も、どす黒くなっていく。左の背中からドラゴンの手が生えてくる。その後は左手がドラゴンの手に変わっていく。
その最中ドレアは動く。
「何だ……あれは?」
「覚醒したのよ」
「ドレア・ドレス」
「彼女にはもう勝てないわよ」
「お前達の目的は何だ?」
「教えて上げてもいいけど……生き残れればね」
ドレアは宙に舞い優雅に空中から檜山エンマと玲愛の闘いを観戦をするつもりだ。
「眠れる獅子を起こしたと言うレベルではないな」
玲愛は竜の手を無数の造り出す。
「確かあの竜の手は竜の兵隊(ドラゴノイド)だったはず、それで造り出せるみたいね。それとは別に悪魔の方は無理みたいだね」
竜の兵隊(ドラゴノイド)とは竜の兵隊を造る能力だ。玲愛場合はドラゴンの手に限定されるみたいだけどこれで神の義手(ゴッド・ハンド)の弱点は補われる。詰まりは玲愛に弱点は無くなる事になる。
「そして、悪魔の異能力は母親の物だったと言っていたけどあのタイプは珍しいとされる悪魔シリーズの中でもトップクラスの大罪シリーズの憤怒の悪魔(サタン)の異能力か」
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