第86話忘却の業火(メモリー・バーン)

忘却の業火(メモリー・バーン)によってここに居る人間の記憶を消した。


消した記憶は木山族に関わる全ての記憶だ。


これで任務達成のはずだが、ドレアの顔色は優れない。


ここで消せたのは木山ゲンマの息子の木山廉だけだ。


それどころか川上玲奈の姿も見えない。


川上玲奈と檜山仁の姿が無い。


東京本部内には居ると思うが広さは東京都の半分誇る今から探すにしても時間がかかる。チーム[ゼロ]が拠点にしている場所も東京本部内にあるがドレア自身詳しくは無い。その為、何処から探せば良いのかドレアは頭を悩ませていた。


そんなドレアの頭には2つの考えがあった。


一つ目は拠点に戻り情報を集める事だ。


しかし現在はチーム[ゼロ]しかおらず、男だらけな場所に行くのは気が重く、思い立っただけで行こうとは思えなかった。それにドレア・ドレスと言う少女はここ数年男達とは距離をもって過ごしていた。それは、産まれた町で魔女と呼ばれ、純潔を奪おうと町の全てと言っても間違いでは無い程の男達に追い回された過去が関係しているからだ。


その為消去法で二つ目の方法をドレアは選ぶ。


その方法はあまりにも大雑把な方法だ。


木山可憐の忘却の業火(メモリー・バーン)を使い東京本部全てを炎に包ませる方法だ。東京本部は東京都の半分の大きさでそれを包むとなると限度がある。しかし、記憶を消すのは檜山仁一人で消す記憶も木山家との関わりだけだ。これだけ限定した条件なら出来なくも無い。


東京本部全ての人間の全ての記憶を奪うのはとは違いこれなら出来るとドレアは確信していた。


早速、ドレアは動く。


ドレアは木山可憐に忘却の業火(メモリー・バーン)を使わせる。


幻術で人間の操作までやってのけるは世界で十人にも満たない。


木山可憐を中心に炎が広がる。


東京本部全てを包んだその炎はゆっくりと消えていく。


しかし、ドレアは素直に任務完了とは思えなかった。


ドレアはただ炎が広がったとしか思えなかった。


川上道場に至っては木山廉に確認はしていないし、檜山仁の存在も確認が出来ていない。この二人に確認をしない事には任務達成とは言えない。


先ずは、川上道場に居る木山廉から確認をするため。ドレアは動く。


玄関に手をかける寸前手が止まる。


誰かが近づいて来た訳でも、攻撃を受けた訳でも無く。ポケットに入れていたスマホのバイブがドレアの手を止めた。


このタイミングで連絡が来るとは、ドレアの頭には嫌な予感しかなかった。


ドレアのスマホの連絡先を知っているのはチーム[ゼロ]でも数人とチーム[カオス]の荒川玲愛以外の全員だけだ。


チーム[カオス]のメンバー全員が任務の最中の為、わざわざスマホで連絡してくるとも思えない。するなら魔力を使った連絡方法だ。これを使えば離れた相手の耳元に小さな魔法陣を実現させ、会話を可能にする方法があり、任務中はこの方法を使う事が多い。ルーナ、浴衣の二人しか魔法が使えない為琴音の可能性もあるがドレアの頭には全く違った人物の顔があった。ドレアの頭にはチーム[ゼロ]のリーダー[無神]の顔が思い浮かんだ。


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