第79話拷問器具(ギブ・パニッシュメント)
「問題は誰が情報を流しのかしら?」
ドレアさんは梓さんを見つめながら告げた。
梓さんはうつ向いたまま動かない。その為、今どんな顔をしているのかは分からない。ドレアさんは梓さんを疑っているみたい。
「どうかしたの?梓、何か心当たりでもあるのかしら」
「……」
梓さんは何も答えない。
しかし、体中が震えている。
何かに怯えているみたい。
「ルーナ。お願いね」
「はい」
ドレアさんは隣に居たルーナさんに何かをお願いした。
すると直ぐ様ルーナさんは動く梓さんの手足を手錠で拘束した。その後は鎖が全身に巻きつく。バランスを崩した梓さんはその場で倒れる。
ルーナさんの能力だ。拷問器具(ギブ・パニッシュメント)。拷問器具を自在で操る事が出来る能力。
梓さんは動けず、ドレアさんを見つめている。
「梓、何か言う事はあるかしら?」
「ドレアさ……ドレア・ドレス貴女は間違えている」
「間違い?何を?」
「人を殺して得た平和が正しいと思っているの?」
「……正しいかじゃあ無いのよ。殺るしか無いのよ。この世界を変えるには」
「……この世界はそんな簡単には変わらない」
「そうね。貴女みたいな人が居るんだもの。変わらないかもね。けどより良くは出来る」
「そんな世界……誰も望まない」
「そうかしら。少なくともここに居る貴女以外の人間は違うわ。貴女と違って経験してきたもの」
「経験?」
「世界を否定する程の絶望を……貴女は知らない。でも、貴女以外は経験してきたのよ」
ドレアさんの言う通りだ。
私達の居場所はここだけだ。
梓さん貴女が私達の居場所を脅かすなら私はこの手で貴女を排除する。
「さて、それで貴女はどうするのかしら?」
「好きにすれば良い」
「ルーナ。締め付けなさい」
ドレアさんの指示でルーナさんは動く。
鎖が徐々に締め付けられていく。
「うぅぅぅ」
梓さんは締め付けられていくなか声を押し殺している。
私……嫌ここに居るメンバーで梓さんを助けようと動くものは誰もいない。
当然だ。私達の居場所はここにしか無いのだから。
「頑張るわね」
「ドレア様、切断の許可を」
「……いくら肉体を傷つけても効果は無いわ。特に梓の様な人間にはね」
「ですが……このままにしておくのは」
「分かっているわ。後は私がやるわ」
ドレアさんは梓さんの目の前に立つ。
「わざわざ、ドレア様のお手を煩わずらわるなど」
「ルーナ。何度も言わせるな」
「申し訳ありません」
ドレアさんのその一言にルーナさん以外のメンバーも萎縮してしまった。
私も例外ではない。ドレアさんの一言だけに……何故これ程の恐怖を覚えるのだろう?
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます