第51話 明神明

明神さんはナイフが刺されているにも関わらず何事も無いように見える。


明神さんの能力は天使属性の能力だった気がするが……




「馬鹿な……血が一滴も出ないなんて」




ナイフを刺した男は後退りをしながら言い放った。


血が一滴も出ない?


明神さんの足元には羽が数枚落ちていた。




「君にはお仕置きが必要だね」




明神さんは振り返り、男と向き合う。


明神さんの背中から無数の翼が生える。


やはり、この翼は天使属性の特徴と一致している。


氷雪は僕の隣に立つ。




「あれは勝利の翼(ウイニング・ウイング)だ。明神はあの翼がある限り敗北者にはならない」




勝利の翼(ウイニング・ウイング)それが明神さんの能力。


一体どんな能力なんだ?


僕のこの疑問は隣に居た氷雪が教えてくれた。




「勝利の翼(ウイニング・ウイング)は明神が受けたダメージは全て羽が肩代わりしてくれる。そこに落ちている羽の様になぁ。」




そうか。


ナイフのダメージは羽が肩代わりしたのか。


だが、防御力は高い様だが攻撃はどうなんだ?


明神さんは足元に落ちている羽を一枚だけ手に取る。




「化け物め」




男はそう叫ぶと持っていたナイフを明神さんに投げつける。


明神さんは避けようともしない。


勝利の翼(ウイニング・ウイング)があるからか?


ナイフは刺さったのか?


地面に落ちない。


明神さんの右手は一枚の羽がある。左手を動かすとナイフを手にした。


やはり、ナイフは明神さんに刺さっていたようだ。


明神さんの背中から生えている無数の翼から数枚の羽が落ちる。


これで今受けたダメージが無効になったのか?


明神さんが右手に持っている一枚の羽が伸びていく、次第に羽は光を纏う。




「明神は攻撃も防御も日本で最強クラスだ。十もあるあの翼を全て奪うには十回明神を殺さないと無理だ。攻撃については武器は無い。だが、攻撃されないとあいつは武器を使う事が出来ない」




氷雪……何故同じチームの情報を僕に教える?




「何故、僕にそんな事を?」


「これで分かるだろう。[雷帝軍]には勝てないと」


「武器ってなんだ?」


「あの羽だ」


「羽?」


「明神の圧倒的な防御力は攻撃されれば落ちていくが一方攻撃力は上がっていく」


「攻撃はあの羽で肩代わりで攻撃は落ちた羽を使うって事か?」


「簡単に言えばなぁ」




十回殺さないと攻撃は全て効かず、攻撃されればされる程攻撃力が上がっていくこれが勝利の翼(ウイニング・ウイング)。




「じゃあ、始めよう」




明神さんは伸びた一枚の光輝く羽を剣の様に振るう。


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