第23話管理する神(マネジメント・ゴッド)

「……世界を変える?」


「えぇ、管理する神(マネジメント・ゴッド)は世界各地に存在している。管理する神(マネジメント・ゴッド)は幾つもの組織が合わさった組織。ここ日本にもその一つの組織があるのよ」


「……それで俺に説教か?」


「そうよ。貴方はもう関わってはいけない。貴方はもう神に関わってはいけない」




花園はるみは檜山仁の眼をしっかりと見つめたまま告げる。




「……俺は強くありたい。その前に立ち塞がる者は誰であっても倒す。特に神は殺す」




花園はるみは手元にある一枚の紙を見つめる。


そこには檜山仁の個人情報が書かれた紙があった。


能力者育成機関東京本部の内の警察、病院等は顔写真、名前で検索でき、個人情報を取得が許されている。(住所等一部例外も存在している)




「それで、貴方と戦った少年の証言だと貴方、東京本部を出ていくって言ったらしいわね」


「……山梨に行く」


「……地元に戻るのね」


「やり残した事がある」


「一族の復讐でもするつもり?」




檜山仁は花園はるみの手元にある紙を見つめる。




「俺の情報は筒抜けか……」


「時代が高度になる程、闇を抱えるのよ」


「あんたには関係の無いことだ」


「檜山家と言ったら炎系の名門だった……」


「過去の話だ」




檜山仁はゆっくりと体を起こす。


花園はるみはため息を溢す。




「もう行くつもり?」


「俺はここで終わる男じゃあねぇ」




檜山仁ふらつきながらも立ち上がり、扉を目指し歩き始める。




「一つ忠告しておくわ」




花園はるみは椅子からは動かずに背後に居る檜山仁に話掛ける。




「ここが東京本部だからこそ、貴方は守られていた。でも、他の支部に行けば、実力の世界になるわ。弱ければ……死ぬわ」




花園はるみがそう言い終わると背後からとてつもない痛みを感じる。


部屋は赤く赤く、紅色に染まった。




「紅蓮の炎(クリムゾン・フレイム)ね」


「黙れ、俺はもう誰の指図も受けない」




花園はるみは振り返り、檜山仁の紅蓮の炎(クリムゾン・フレイム)を確認する。




「私には貴方を止められる程の力は無いわ。貴方の人生よ、貴方が選びなさい」




花園はるみの目の前に広がる紅蓮の炎(クリムゾン・フレイム)は徐々に弱まっていく。




「東京本部は貴重な戦力を失ったわね」




檜山仁は一人、夜の街に姿を消す。

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