あとがきという名の言いわけ
裏話とか作者の生の声とか、そんな無粋なもん読みたくないわ! という方は、そもそもこのページをひらかないと思う(たぶん)ので、特に空白とかつくらないでいいかな。いいよね。あ、自主企画用エッセイを見た方は話重複しますので、なんならスルーしてください。
ええとですね、この「貧乏くじ男」の登場人物たちは、むかしどこに投稿するつもりもなく、自分のためだけに書いていた長編に出てました。原稿用紙換算で二百枚ちょっとだったかな(データーが残ってないので少々あいまい)まあともかく、いったん書きあげたものの、推敲をくりかえしてるうちにキャラの性格とかつじつまとか、いろいろ行方不明になって、結局全ボツにしたといういわく(?)つき。
その長編で書いていたのは、今回の話から十数年後で、成長した日向子とおとなになった潤也のいびつな恋愛模様――だったんだけど、不憫な過去を背負った二人が不憫なままボツになったというね。
あんまりにもあんまりだったよなぁ……浮かばれないよなぁ……と、今回登場してもらったわけだけど、いくら長編のほうで重要キャラだったからといって、こっちの話では特に青沼家いらなかった――と思ったのは、公開しちゃってから。
青沼家の事情とか、恩人カップルの屈託とか書こうと思ったら絶対短編じゃおさまらない。結果、文字どおり『出しただけ』になっちゃったし。青沼家三人中二人は名前だけ(しかも、唯一登場した多佳子は正確には青沼家じゃない)という、なんともキャラたちに申しわけない、なにより読み手の方に不親切すぎる事態になってしまったのです、ごめんなさい。
まあ、長編にしてしまってもよかったんですけどね。短編だと自他ともに宣言したからには、やっぱり短編でおさめたかったのさ。つまりは自己都合ということで、さらに申しわけない。
けど、キャラの原点といえるような部分を具体的に書けば、行方不明になったままだった性格的な軸とかみつかるかなあ〜という、超個人的な目論見はある程度達成されたので、その点はよかったかも……ということで、本編ラストにあるとおり、いつかどこかにつづく――かもしれません。
貧乏くじ男、東奔西走 野森ちえこ @nono_chie
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