登場 6
「どうぞ」
新年が始まってサエはまた残業が始まる。仕方なく今夜はぶらぶら歩いてやぶ医者の行きつけの小料理屋のカウンターに座る。結構私も常連のように扱われている。熱燗を置いてぼんやりと肘をついている。その声に驚いて隣を見る。
「いつの間に?」
「あれから大阪暮らしです。ママも新店オープンで今は大阪に戻ってきています」
注いでもらった酒を開けて注ぎ返す。
「頭取にも会って来たようです。ただもう少し時間をかけたいと」
「それは頭取の意向?」
「いえ、ママの気持ちだと思います」
「どういう関係だったのですか?」
「始めは私と同じ連絡係だったようです。頭取は今まで組んできた伊藤と距離を置こうとしました、それで第2総務課をこしらえたと聞いています」
「初代が私ですか?」
「はい。相当な抜擢だったようです。これは頭取からいずれ話があると思います」
「男が男を愛せるものなんですか?」
「ママのクラスになると女より女ですよ。それに・・・これはママが何れ体で」
「いつママに会えるのですか?」
「しばらく私から情報を得てください。しばらく頭取と伊藤は睨み合いが続きます。それは求めるものが双方に手にないことが分かったからです」
「2代目の課長は殺されたのですか?」
「それは分かりません。でもあなたが襲われたと同じ原因だろうと思います。それとママは同棲の彼女に相当嫉妬しています」
「会ったのですか?」
「ええ、店にも行ったようですよ」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます