夏の明け方

 僕は君に会いたいよ。


 勘違いするなお前じゃない。


 似てるけど似てるけどほぼ同じだけども


 ああ、それでも君じゃない。

 ああ、君はそんなに汚れてない。



 * *



 夏だ。正確には夏しかない。おかげでそこら中が海だらけだ。


 でも君は何処かにいる。


 そう信じて潜水、潜水、潜水……。


 いたっ!!


 そこには一つの白骨死体。でも綺麗な指輪が指の骨に絡んでいる。


 正確には綺麗な指輪じゃない。錆が付いている。錆しかない。


 でも僕には綺麗な指輪……忘れられない指輪だよ。


 僕は泣きながら、いや正確には泣けないのだが、心では大泣きしながら、その骨を抱きしめる。


「ブクブク ブクブク ブクブク……ブクブク!! ブクブク ブクブク ブクブク! ブクブク? ブクブク……」


 怒鳴っても、問いかけても、返事なんかない。でも酸素ボンベを使ってるからもう少しここに居れる。


「ブクブクーー! ブクブク ブクブク? ブクブクブクブクブクブクっっ!! #/&@♪☆¥%+^¥$€♪☆→」


 もはやそれは言語を成してなかった。それでも君の死を認めたくなくて、必死にただ一人の人類は君に叫んでいた!!


『キミニアイタイヨ』


 空に、正確には海に、文字を綴る……。


『キミニアイタイヨ』


『キミニアイタイヨ キミニアイタイヨ キミニアイタイヨ キミニアイタイヨ キミニアイタイヨ キミニアイタイヨ キミニアイタイヨ キミニアイタイヨ キミニアイタイヨ キミニアイタイヨ キミニアイタイヨ キミニアイタイヨ キミニアイタイヨ』


 他にも全て

 そう全て

 君に言葉を捧げたから!


 僕は浮上したよ、太陽が眩しかった。


 生きるって最高だぁぁっっ!!

「でもこれじゃ虚しいよ」


 空に向かって叫ぶ。


「地球を泣かせてまでくだらない文明に依存した、でもそれでも必死に歩んだ諸君よ!!


 ここに告ぐ。君たちの世界は幸せだ! 夏だけじゃなく春夏秋冬……四季があるのだから」

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