10月9日 -黒い日記-

仕事場に新しく人が入った。


死んだ男のしていた仕事を代わりに任せられていたが、初日ということもあり、時間内に全てを終わらせることは出来なかった。


私は彼の代わりに残った仕事を終わらせ、彼と少しの間話をした。


将来を約束した女がいる事、四つ下の妹がいる事、家は私の住む所の近所であるという事。


穏やかで物腰の柔らかい青年であり、きっと彼の妹は美人なのであろう。


困ったことがあれば相談に乗るよと伝え、別れた。


彼の家は、私の向かいの家から左に五つ隣であった。


もしかしたら私は何度か彼を見かけたことがあるのかもしれない。


大変な仕事ではあるが、少しずつ慣れていってほしい。

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