9月9日 -黒い日記-

隣の家の子供が騒がしく、目が覚めた。


隣で眠る少女のもんぺは乾いていなかったので、裸のままだった。


少女の髪は長く伸びており、私は隣の家から櫛を取り、少女の髪を梳いた。


少女は心地良さそうにしていたように思う。


私はおかっぱよりも、手を加えず自然に伸ばした髪の方が好きだ。


少女は足を痛がっていたので、足首に軟膏を塗ってやった。


これからは少女についたゴミを出来るだけすぐに取ってやろうと思った。


二つ隣の家の男が家の玄関を叩いたので、出て行くと、つまらぬ話をされたので追い返した。


探偵気取りの凡人には嫌気がさす。


私は昼から仕事に行った。


仕事場の近くで客を取る女は、配給が少なくなっていると嘆いていた。


私は女に煙草を一本渡し、仕事に戻った。


家に帰ると、少女は手を痛がった。


少女に軟膏を塗り、残っていた肉を食べた。

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