語り口がとても穏やかで一見すると、ホラーには見えません。
ですが、読み進めていくうちにもう貴方は作品の虜に！
怖さの種類の多さにも驚かされること間違いなし！

レビュータイトルは持論ですが、心底そう思います。
「くねくね」「巨頭オ」「望遠鏡」など有名な怖い話は全部短編です。

この短編集、1話完結でサクッと読める話ばかりですが全部ヒヤヒヤするお話ばかりです。
こんなに短い話なのに怪談として秀逸。
書き手さんの技量が素晴らしかったです！

この作品集は、日常のすぐそばに潜む非日常的な恐怖を巧みに描き出した、珠玉のホラー短編集です。

どの物語も、私たちが普段当たり前だと思っている日常の風景が、一瞬にしてゾッとするような異世界へと変貌する瞬間を切り取っています。

ガラス戸の向こう側に映る気味の悪い何かが、主人公の平穏な日常を少しずつ侵食していったり……宿泊先で見た夢が、現実の不可解な出来事と繋がってしまったり……と、読者を静かなパニックに陥れます。

ただ怖いだけでなく、登場人物の心の動きや、じわじわと忍び寄る恐怖の描写が秀逸です。

一つ一つのエピソードが読者の心に深く突き刺さります。

読後も残る、拭いきれない不安感と不気味さ。この作品集は、ホラー小説好きはもちろん、日常の中に潜む不気味な出来事に興味がある方にも心からお勧めします。

ぜひ、背筋が凍るような体験を味わってください。

生活感ある語り口がリアルで背筋が冷えました。
じわじわと不安を煽ってくるのが巧妙です。

珠玉のホラーに背筋がゾワッとします。
一話一話はとても短いお話です。
語り口がスッと、読み始めたあなたをこの妖しい世界に入り込ませてしまうのです。

起承転結や文字の並び、情景描写は美しく、ゾクゾクっとさせる重なる仕掛けに締めくくりが余韻を残します。

夏の夜にドラマ化もして欲しい、そんな怖いお話や不思議な出来事が詰まった物語です。

夜に一人で読むのが怖いのに、何故かまたページを開いてしまいますのは、作者様の素晴らしい語彙力と力量だと感じられます。

気づけば虜に……、ここに描かれた怖い話は人々を魅了します。

まるで、ストーリーを読むのではなく、映像を観ながら作者様の落ち着いた語り口を耳で聞いているかのように錯覚を覚えます。
ショートストーリーなのですが、表現方法や切り取り方から、話が広く深く感じられます。実際には一つ一つがとても長いストーリーのように感じられました。　
受ける恐怖感にしても、言葉の丁寧さから嫌な感じがありません。
おすすめします。

不穏な日常の裂け目から静かに忍び寄る恐怖が、どの話にもじわじわと染み込み、読者を逃さない。

身近な舞台設定と丁寧な描写により、現実と非現実の境界が曖昧になっていく感覚に引き込まれる。

どのエピソードも、読み終えた後にじんと残る余韻の怖さが秀逸な短編集です。

どの話も数分で読めるのに、その後しばらく頭から離れません。
気づけば次の話、また次の話と止まらず、一気に読んでしまいます。
特に日常のすぐ隣にあるような怖さが絶妙で、読んでいてゾクリとします。
ホラー好きな方にはぜひおすすめしたい一冊です。

現在70本以上という多さながら、一度読み始めるとまじで止まらず、一気に読み進めてしまいました。「短い」「上手い」「似た話がない（引き出し多い）」「怖い」に尽きます。どれもいいんですが、「51話　肝試し」「24話　危険な遊び」「20話　夜の海に浮かぶもの」が特に怖かった…。
２時間ぐらい一気読みした後、風呂に入ったり眠ったりするのがえらい怖かったです。これぞ百物語…。

短編集なので読みやすく、それでいて後引く怖さがあります。今日はここまで、と思いつつも気がつくと次のお話へと進んでしまってます。
完全に、はまりました。
この後引く感を皆さんも是非！

ホラー短編としてとても読みやすく、何気ない日常からホラーへと入り込んでいく感じで、いつも間にかその世界観に浸っていきます。
後味の悪さが、想像すると恐怖心を煽ります。
映像として見たいなと思いました。

どのお話も数分で読め、とても読みやすいですが怖くてゾクリとします。
毎話、頭の中で映像に起こしながら読ませてもらっています。