辺境の地で病になって感じた不安と孤独感

皆さん、どうも。異世界プロブロガーのはばけんです。


日本の天気はどうですか? ユリーガノは寒暖が激しく、夜薄着で寝たら朝寒くて起きた、なんてことがちょくちょくあります。


そんなわけで、健康が取り柄の僕ですが、昨日遂に風邪をひいてしまいました。

というか、体温計がないので発熱してるかどうかは分からないんですけど、感覚的に分かりますよね? 「あ、これやっちまったな」って感じが。苦笑


食事も不摂生だったかもしれません。サプリメントみたいなものもないですし、ユリーガノ独自の食材はどれが栄養価が高いとかよく分かりませんからね……。



病院に行くことにしたんですが、これがまた遠い……以前聞いた話だと徒歩では軽く40~50分かかりそうな距離ですし、余計体調悪くならないように祈りながら馬車に揺られて向かいました。



初めてユリーガノの病院に行きましたが、病院というか大きな平屋、という感じです。外見も病院っぽくなくて、看板がなければ「お金持ちの家だなあ」で気付かず過ぎてしまいそう。1部屋が診療場所、1部屋が待合場所、1部屋が入院場所、みたいに分かれてます。


またこれが結構待つんですよね……中にはいつもの薬もらいに来たのか雑談しに来たのか分からないようなおばあさんも……医療問題というのはどの世界でも変わらないようです。笑


ようやく自分の番になって診療の部屋に入ると、そこには白衣も着てない初老の男性のお医者さんが。看護師さん的に横にいる方は、ただのお手伝いさんでしょう。それを言ってしまうと医師免許制度とかないようなのでお医者さんだって一般人の可能性がありますが……w



「あー、これは風邪だね。最近暑かったり寒いからねえ。薬出しておくよ」


症状を聞かれ、一応触診らしきものをされて、すぐに終わりました。もらった粉末薬を水に溶かすと、コントで科学室の実験シーンに出てきそうな紫色になりましたw


これがメチャクチャ苦い、そして1日経った今も症状は改善しません。効いてるのかな、これ……。



かなり熱が高いみたいでずっと寝込んでいて、パソコンではなくスマホからポチポチとブログを書くくらいしかやることがありません。


そして、そんなことをしながら、ユリーガノに転移して結構経つのに今になってまた、孤独感が襲って来ました。



単純な「寂しい」とかじゃないんです。今の僕を心配してくれる人が近くに誰もいないことが、ものすごく不安になってきたんです。



SNSで誰かに話して「大丈夫?」と言ってもらうこともない、家族にタイムリーに連絡が取れるわけでもない、辺境に越してきたから近所の人が仲の良いエルフが様子を見に来てくれることもない。



僕はこっちでは異世界人としてそれなりに有名ではあるけど、でも万が一大病でも患ったら、僕は誰からも心配されずに、日本のみんなにもユリーガノのみんなにも気づかれずに死ぬことになるんじゃないかと。



王都にいるブロガーはそんなことないはずなんです。距離も近いから、みんなで助け合ってる。何かあったら駆けつけられる。僕はそうはいきません。馬車で1日かかります。



ホームパーティ―が終わって急に1人になったっていうのもあるかもしれませんね。モヤモヤした不安が塊になってのしかかってきました。病気をしてると精神が弱くなるっていうのは本当ですね。苦笑



日本のみんなと繋がってないことを怖がっている。何者かになりたくてこっちの世界に来たのに、皆さんのいるそっちの世界を意識している。孤独や不安が連鎖的にネガティブを作り出して、ただの病気以上に落ち込んでしまっています。



そんな時、僕は自分の過去の記事を読んで、市役所で働いていたあの頃と、仕事を辞めてプロブロガーとして生きようと決意した初心を思い出すことにしています。



何回か書いてますけど、仕事が嫌いなわけでは決してなかった。お客様、つまり市民の方と話すのは楽しかったし、何回も来ているおばちゃんと顔馴染みになって「今日は顔色悪いね。しっかり食べなよ」なんて言われたこともありました。



でも、どうしても「この仕事で良かった」とは思えなかった。指定された申請書に書いてもらって、指定された身分証明書を確認して、指定された箇所に判を押す。それを捌くだけの役目が、「波橋賢人」である理由が、見つからなかったんです。



もちろん、それが大事な役目であることは分かってます。公務員だけじゃなくて、民間の企業だって同じような仕事はたくさんあるでしょう。上司に辞める相談をしたときも「まずはこういう仕事をこなして、そこから上に行けば裁量が広がるんだ」と引き留めてくれました。



でも、僕にはなんとなく想像がつきました。この仕事に「自分」を出す必要はないんだと。だって、市でやることは大体県で決まっていて、県でやることは大体国で決まっている。市民と市を繋ぐ僕達は、結局誰かの・何かの意向を見ながら仕事をするしかない。



仕事はきっとそういうものなんです。いや、それが悪いと言ってるわけじゃなくて。むしろ正しいことなんです。官であれば国・県・市の予算と計画に従う、民であれば出資している株主やオーナーの考えも組みつつ、部門から下ろされた目標をやる。それが当然なんです。



何でしょうね。ここまで分かっててどこか納得しきれない。納得しきれない中で清濁併せ吞んで動くことができない。社会不適合なんでしょうね。笑



好きなように表現がしたかった。波橋賢人はここにいるぞ、とみんなに分かってもらえることをやりたかった。

だから、ブログで稼いでる人達が輝いて見えたのかもしれません。



自分には絵や音楽や小説みたいなアーティスティックな表現はできません。でも、単純に文を書くことなら僕にもできる。



そこに僕の体験を乗せれば、オリジナリティーを出すことが出来る。料理でも、服でも、お酒でも、旅行でも、あるいは人生について感じたことでも、思ったことを綴れば、そのブログは「僕の体験が詰まったもの」になる。


それって、ほぼ僕自身ですよね。それを読んでもらってお金がもらえるなら、僕は自分自身という存在で稼いでることになる。



ブログで生きていこうと決めたとき、そんなことを決意したんですよね。



ああ、書いてて少しずつ心が平常に戻ってました。体の方は関節が痛くなってきましたけど。笑



これからもこういうネガティブな思考が襲ってくることもあるでしょうけど、その度に初心を思い返して、立ち上がって、立ち直っていこうと思います。




さあ、まずは治そう! 今度学校の先生やることになってるから、それも早く皆さんにお届けしたいです!

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る