詩だとか師だとか死だとかじゃないから

あおきなみ

今乃脳内

最近身の回りで大切な人の大切な人が離れていってしまうことが頻繁におきる。

離れてしまうというのは語弊があるかもしれないが、ここではもう二度と会話を交わせなかったり触れられないという意味での"離れてしまう"だ。


そんな時、私はいつもその大切な人の側に居ない。

大切な人の話を隣で聞いてあげることが出来ない。

涙を流しているのに、落ちた涙を拭いてやったり、手を繋いだり、背中をさすってやることもできない。

大切な人の大切な人を近くで見送ることもできない。

そんな自分が不甲斐ない。



今の時代、お知らせを受けてすぐに応答することができる。

そんな世の中は便利だけどなんだか寂しい。

寂しくないはずなのに寂しい。


それなのに私は画面越しから文で返すことしかできない。

でも私の大切な人達はそんな文を全力で受け止めてくれる。

元気をあげないといけないのはこっちの方なのに、むしろ元気を頂いてしまうのだ。


そしてそんな知らせをくれた本人が、私が思っているよりもけろっとしていることが多い。

もしかしたらもう悲しみから本当に立ち直ったのかもしれない。もしかしたらまだ現実を受け止めきれていないのかもしれない。もしかしたら他の人を気遣い平気なふりをしているのかもしれない。

想像でしかないけれど、全部大切な人のためだと思う。


そんな時、私は思う。


大切なものを失った者は弱い。けれど同時に強くなる。

本当にそう思う。

そんなことを繰り返し人は成長していくのだと思う。


そんな弱さを知った強い人に寄り添っていきたい。


強い人の弱さに耳を傾けることができる人でありたい。



涙は、こぼしていいもんだ。たまには手紙でも送ろうかな。

大切な人の素敵な毎日を願って。日々感謝。

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