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「素数に恋して」

「素数に恋して」

泉由良

おすすめレビュー

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★★★
★3
1人が評価しました
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本文ありのおすすめレビュー

  • にゃんしー
    29件の
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    ★★★ Excellent!!!

    数学の戦記

    至高数学天を目指し戦った全ての数学者たちの累々とした屍。
    本作を読んだときのイメージはそうだった。
    そしてその屍のなかに私もいるのだ。

    誇りのない人間は誇るという言葉を使わない。
    至高数学天を志したことを全ての数学者は誇っていいと思う。

    化学を極めれば物理になるという。
    物理を極めれば数学になるという。
    数学を極めれば哲学になるという。
    では哲学とはそもそも存在するのか。

    至高数学天への道を、数学の神様だけは「ある」という。
    それがそもそも「ある」といえるのか、それと同じように。

    「ない」ことを証明するには背理法だ。

    至高数学天への道があると仮定する。
    私たちはその矛盾を探し、見つけられなかった、
    誇り高い数学者たちだ。

    • 2019年10月11日 07:53