オスリアン

森の中の研究所で、実験をしていた時だった。


「うわっ!」


その声を聞いて博士と助手が駆けつけた。


「な、またセルリアンを生成しやがったのですか」


「ご、ごめん...」


「全く、注意力散漫というヤツなのです」


2人が前に出て倒そうとした。

が、彼女の生み出したセルリアンは素早く2人を捉えたのだ。


「あっ...!」


「何するのです!?」


そのまま呆気無く飲まれてしまった。


「あっ...」


彼女の脳裏には過去の出来事が蘇っていた。


「そんな...!」


全部自分のせいだ。

何故自分は何も守れないんだ。


深く自分に失望しかけた時。


シュー、と何か蒸発する音がした。


「えっ...」


セルリアンは溶けていた。

その後に倒れている2人の姿があった。

幸い、元には戻っていないようだ。


「は、博士、助手!大丈夫!?」


「...ってて、とんだ災難なのです」


「まあ、記憶も意識もちゃんとあります。無事で良かったですね、博士」


「あれ?」


「どうしたのですか、かばん。

何かおかしいところでも?」


「いや...、その、何て言うか...。

博士達ってそんな低い声だったかなって...、あと...何か...」


そう指摘され、互いに顔を見合わせた。


「...かばん、セルリアンの元は何ですか?」


「あっ...、えっと...その...」


「イケメン男子名鑑?」


助手が机の上にある本を見ていた。


「いやっ!そのっ!こっ、これにはワケが...」


「もしかして、我々は...」


「「オスになってる...!?」」




「ご、ごめんなさい...」


いつもとは違う、弱みを握られた様に屈服するかばん。

博士は剣幕な雰囲気で彼女の胸ぐらを掴んだ。


「いっ...」


「どう落とし前つけるんですか?」


「落ち着いてください...博士」


手招きし、傍に来させた。

耳打ちする。


「せっかくヒトのオスの身体になれたのですから、この身体でしか出来ない事をしてみるチャンスでは?」


「この身体でしか出来ない事?」


「例えば...」


助手はかばんの方を見た。


「...えっ?」




「ああっ...!!!何するんですか!?」


2人にベッドルームに連れて行かれた。


「ちょっと日頃の鬱憤を晴らさせて頂きますよ」


ーーーーーーーーーーー

【作者より】

だってかばんをレ○プする動機ないやん?

百合以外は需要ねーんだよ!

そうだろ?なあ?

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