Works:231〜憧憬〜

君には目を閉じても瞼の裏に焼き付いて離れない景色があるかい?

学校帰りの河川敷


隣に座る貴女は

いつも通りなんの脈絡もなくそう言った


先輩にはあるんですか?

私は訊き返した


あるとも

彼女は間髪入れずにそう答えた


そう、あれは2年前の今頃

この河川敷での話だ


夕陽を背に踊る少女の影を見た

その姿は美しく


そして

なんと言えば良いか…


そうだね

「憧憬」その一言だろうか


思えばボクはその影に恋をしているのかもしれないね

ボクはあんなに美しくはあれないから


なれるものならボクもあの子のようになれたらよかったのだが

そう言うと貴女は目を伏せる


それを聞いて私の心臓が大きく跳ねた

なぜか


それは私だ

先輩に恋をして、ただ貴女を想って舞った私だ


先輩のように

儚くも強くなりたいと願う私だからだ!


憧れの交差点

そこでぶつかる気持ちの終着点


二人がそれを見るのは

今なのかもしれない

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片恋色の詩 つっきー @utane_tuki

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