第8話


今日も天気は良い。


妻はつい天気予報をネットで見忘れて洗濯に困る事があったので気を付けないとって言う。


僕も、毎日ちゃんと観る習慣までは身に付かない。


彼女は、アレルゲンに敏感でホントの猫みたいに掃除機の苦でいざかける音がすると一目散に逃げ出す。


彼女の占拠をしてるリビングは頼まれないと掃除機は掛けない。


子供らがお菓子を溢して片付けないのはよくあるので虫も大の苦手な妻を気遣ってのこと。


彼女は、漸く、必要を理解したらしい。


平和。というか、穏やかに時間が流れるだけ。


おしゃれな色味と形状の掛け時計の音しかしない。


アニメの動画やカラオケで歌いたい音楽は観尽くした感じだ。


昼下がりのおやつ時までは、趣味があれば時間があっという間なんだね。


彼女の時間の感じ方らしい。


彼女は眠るのが常だったのは何度も記した。


だが、初産を出産後から随分と不眠に悩まされてた。


アレルギー、メンタルの症状が主な原因。


先ずは、アレルギーで漢方を扱ってる病院をネットで数件は探した。


彼女は、僕の集めた情報から幸いにも名医に巡りあえて、合う漢方の外用薬と内服薬の必要量を処方してくれる。


随分と、劇薬のリバウンドで苦しんだ様だった。


彼女は、本当に不遇というか運が悪かったというか、病気に無知な保護者の同意の元で、病院の相当腕のヤブの練習台にされたのは明らかである。


一つ幸いとすれば、内服は殆どと言って良い程にしていなかった様だ。


だが、しかし、劇薬たる毒物の乱用のステロイド裁判は、医者を相手に起訴をしても大体が和解に持ち込む話で、過去の事例からも勝訴は難しい。


今時は、アトピーにステロイドを使わないとガイドラインから外れると違法になるらしい。


診療科目にも寄るところでもあるけども、大学、総合、個人に関わらずとも脱ステ、減ステを念頭に置いてる病院の名医の方は、ギリギリのラインで患者を早く治して上げたいだけなので本当に大変であろう。


とある医師談曰く、厚生省は何も考えてない。


要は、儲け重視の製薬会社やら一部のヤブのゴリ押しの言いなりである。


少なくとも、安易な医者の言いなりでは危うい。


インターネットが使えて先見の明のある方は存知であろう。


一部のガイドラインは完全に誤ってる。


なので、実に本末転倒も甚だしい。


本当に恐ろしいというか、世知辛い世の中になったものであると思わずにはいられない。


何年掛かろうとも、彼女に見合った適切な治療で完治向かえば問題はないのだけれども。


そして、彼女へ。


生まれてきてくれてありがとう。


言ってみた事もある。


その場では、また、すぐに飲み込めない反応を示したか?或いは後から、嬉しさに気付いた。


同じ台詞で返された。


彼女に、僕を、生んでくれてありがとう。


言ってみた事もある。


さすがに、想定内ではあったけども、頭の中が?でいっぱいだったであろう反応だった。


彼女は、アレルギーの症状が良いと機嫌も良い。少しでも家事を勤しもうとやる気になってくれる。


リバウンドの時は、うつで、とにかく、痒みから、傷だらけになるので。


「寝ないと皮膚再生しないよ。」


教えてあげる。


メンタルも本人が頑張って通っている。


眠剤と食事療法で、傷が痛むときは、少量甘味の併用が随分と楽になるらしい。


なるべく病院に付き添ってあげる。


こんなことで愛情を確かめてるみたいでゴメンね。


彼女は気にするのだが、僕は早く治して上げたいので気にする必要も謝る必要もないという。


ところで話が変わるけども。


僕の両親の事。


全部、御寺に願い出をしてる。


その末寺は、御住職様と少しお話しをして特に彼女の件で気にかけて下さった。


ちょっと、法論へ持ち込んだら、僅か30分から一時間も話してない。


僕は、「参りました。」深々と頭を下げた。


慈悲も、お考えも、深い。決して恩義の欠けない方。後世に、活字にして残したいぐらいって思ってる。


彼女にも時折は話をして理解を示してくれる。


御盆、春期の御彼岸、秋期の御彼岸。


塔婆供養を願い出る。妻も動ける時は御焼香をしてくれる。勿論、子供たちの法統相続も兼ねての事。


先の事は予想位しか出来ない。


長男には、勉強は勿論。


なるべく早く彼女を作って家庭を持って欲しい。


勿論、長女にも、宗旨をうちで、人として真っ当な、漢であれば何でも良い。


出来れば、イケメンの玉の輿ならば尚更の事。


僕も、彼女も、その考えは同じ。


その為にも、僕は、先ずは妻を、やはりネットから得た情報で、通信制の大学に上げることにすべく伝えてあげた。


2年、3年程後、彼女は、自ら入学の手続たる、卒業証明、願書を用意して、晴れて入学が叶った。


本人は、2年で他の専門の美術へ編入のつもりとは言えども、とても喜んでる。


女子大生さんですか?なんて聞いてみたこともある。


1つ。


僕の、個人的意見とも言えるけども。


日本人の良くない習慣とも言える。


例せば、無言でも察して分かれという習慣が身に付いてる方が思いの外多く感じる。


女の子の微妙な変化にも気付く良い漢。


みたいな、良きモテる要素というか傾向というか、完全否定をするつもりは元よりないけども。


僕の、持論でもあるし、文系は当たり前位、身に付いてる、って思ってた。


特に、良い事で思ったことは言葉に出すべきである。


男女を問わずとも、外見の事を言うのは、時として、相手に対して多大な失礼な言動へとなりかねないから気を付けるべきである。


勿論、タイミングもあるけども。


可愛い 美人 敬愛 好き 優しい etc...


だからこそ。彼女へ、僕は、愛してる。を繰り返してきた。


それで。1日1回「愛してる。」ってお互いに言い続けたいって思わざるを得ないんだ。


See you again!


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