こんなに瑞々しいときめきを覚えたのは、ずいぶん久し振りのような気がします。
本当に胸がきゅんきゅんする素敵なお話だと思いました。
私自身はこんな経験をしたことはありませんが、年頃に至ると教室内のあちこちで色んな噂が流れ、手紙の交換をしたとかメアドを交換したとか(私が学生だった頃はまだスマホもラインもありませんでした)、そういう恋の始まりを予感させるような話もありました。
そうした恋心をクラスメイトみんなで揶揄するのもあるあるですね。
若い頃の柔らかな恋心、それに自分自身が振り回されてにっちもさっちもいかなくなるもどかしさ、恋が成就する直前のときめき、そうしたものを感じました。
『俺は彼女が嫌いだった。』
という一文が、なかなか言葉にはしづらい複雑な胸中を巧みに表しているように思いました。
このレビューを書いているのは2月の中旬ですが、まさしく受験シーズンの真っ只中です。
もしかしたら作品後半で描かれたような風景が、今もどこかで広がっているのかもしれませんね。