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銀のムテ人 =第一幕・下=

銀のムテ人 =第一幕・下=

わたなべ りえ

おすすめレビュー

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★★★
★9
3人が評価しました
本文あり
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本文ありのおすすめレビュー

  • 馳月基矢
    350件の
    レビューを投稿
    ★★★ Excellent!!!

    愛すること、束縛すること。わがままを言うこと、素直になること。

    滅びゆく種族、銀色のムテの血を未来につなぐため、
    霊山にこもって祈りの日々を過ごす巫女姫エリザ。
    つがうべき相手であり、想いを寄せる相手でもある
    最高神官のサリサとの距離が少しずつ近付いていく。

    独特な成長と老いのあり方を呈するムテの一生と、
    長命と祈りの種族ならではの死生観が描かれる一方、
    死にかけた幼子マリを巡るエリザの率直な思いは、
    読者の共感をいざない、物語の深みへと導いていく。

    あまりに強く夢を見てしまうエリザの無邪気さと、
    それによって己の望みを直視してしまうサリサと、
    死生観も感情も放棄したはずの仕え人たちの変化と、
    霊山にひたひたと訪れようとする試練と決断の時と。

    • 2018年4月14日 00:48