異世界飛ばされたけど夢だった孤児院やります!

キリイオ

仕事からの女神

午前零時、アナログな時計から独特の鳥が聞こえてきた。

会社で仕事していたら上司からの厚い資料に半ば強引に作業をしてねと圧力を掛けられたが、もうこんな時間になっていたのか。そもそもこの会社には鳩時計というのが存在している。今どき古い時計なのだが、これがなかなか徹夜続きで疲労した精神にくる。


ここで至極面倒だが、俺のごく普通な紹介をしたいと思う。


俺の名前は神凪健人だ、かみなぎという珍しい読み方した苗字だけど、俺の田舎では普通に呼ばれる。ちなみに間違えてかんなぎと呼ばれているけど気にしていない、間違ってもないしな。


何でこんな面倒な説明しているのか、俺の精神がもう現実からサヨナラバイバイだからだ、終電はとっくに逃してるし、管理人からはいないと思われドアに鍵をかけられると、もう死にたい気分だよ。


とそう思っていたら。


『窓から飛び降りますか?』


頭までおかしくなったのか、幻聴までもが聞こえてきた、この社畜人生終わらせて夢だった平穏な暮らししたいぜ。


『なら終わらせましょう、ね』


突然、パソコンから真っ白に光だし顔を覆いかぶさった、何が起きているのか分からずそのまま光に呑まれてしまった。




「初めまして神凪様、あなたの担当になりました女神です。」


周りは真っ白に覆われていた、右を見ても白、左を見ても白、ただ目の前に不思議な格好をした女性がいる。先程聞いた女神だろう、そんな事を考えても意味はないが。


「では、急な話ですが、あなたに与えられる能力はこちらになります。」


いつも目にするタブレット型を見せられ、俺は疑心暗鬼のまま目を通した。


『料理スキルMAX

奴隷スキル??

ハーレム形成スキル

ステータスオーバー

女性(や子供)に好かれる』


などとよく分からない項目もある、ファンタジー系の小説を読んでない為に何が何だか分からない、これは一体何なんだ?。


「了承していただきましたね」


勝手に了承されてしまった。


「最後に……、いいえ、これはお楽しみにしてくださいね?」


最後に何を言おうとした、もの凄く気になる事を言われたが、もう眠たくなり始めたので思考放棄。


「では、よい人生をお過ごしください。」


また目の前が白く輝いた、俺の精神は相変わらず何も変わっていない。

しかし、俺はここで気づくべきだった。女神がくれた、この能力が俺にとって充分すぎるほど役に立ちすぎることに。


ここから始まるのは夢さながら現実みたいな異世界物語を。

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