笑う大口、ぎらつくお目目
足跡とお手手の話題がウケたので、怪奇現象の話を続けてみます。(笑)
これも中学生の頃なんですが。
私の母校の南には、階段を20段くらい上がって行くと、第2グラウンドとして使っている場所があったんです。
そのグラウンドの西端には戦没者慰霊塔があって、北側には木造の校舎の一部みたいな倉庫が建っていて。
倉庫には高跳びの時に使うマットや、ハードル、文化祭で使うような大道具などが雑多に入っていた記憶があります。
今は、その第2グラウンドに新しい校舎が建てられていますが。
木造の倉庫はよく出たんですよ。
内部は教室がふたつ分くらいの広さがあったのだけど。ごちゃら~と物が置いてあったので、狭く感じるくらいでした。
よく聞いたのは、壁に立て掛けてあるマットや大道具を動かすと、露になった壁に血染めの手形がベタベタと……って話ですね。
目撃者が多かったのか、視えてなくても視たと言っていたのかは分からないのですが、有名でした。
実際、私もクラスメートの女子と二人でマットを出しに行って、手形は視ました。一緒に行った女子が悲鳴をあげて逃げちゃって……。
重い高跳びマットを、怒りながら引き摺りだしたのを覚えていますよ。出してから逃げろって。(怒)
これとは別に起きたのが、笑う大口とぎらつくお目目の怪奇現象です。
同じ壁でも、これは倉庫の外。血染めの手形が顕れる外側に当たります。
かくれんぼの一種の突き鬼をしていた時です。
私は倉庫の壁にピタッと張りついて鬼の動きを探っていました。両手を壁につけて壁に体の前面をくっつけていたのですが、突然ガシッと手首を掴まれたのです。
ぎょっとして壁を見たら、壁から生えた手が私の両手首を掴んでいて、壁に靄がかかったように揺らいでいる中に、大きな口と目が浮いていて、ゲラゲラ笑いながら、ギョロ目をぎらぎらさせてるんですよ。
霊と言うよりは、妖怪みたいな。
喰いつかれるかもと思った瞬間、それは消えて、鬼に見つかってしまったんですが。
あれは何だったのかなぁ、と未だに謎です。同じ体験した人も出なかったし。←いつものごとく、何も知らない級友で出るか実験した悪魔な私。(笑)
壁に浮いた笑う大口とぎらつくお目目。これもありきたりすぎて、おもしろくもないかな。苦笑
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